manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

よい人のよい仕事

みなさん、こんにちは。

 

部長クラスで「とにかく何か文句を言いたい」という社員がいます。訳あって、個人面談することになりました。非常に立ち回りの上手な社員なので、面と向かっては本人への不平・不満は言いません。ですが、本人以外のメンバーに対する不平不満を伝え、攪乱します。人によってはとても揺さぶられてしまいます。

 

仕事の実力はあるのか、早くして部長となったものの、このままではこの先の階段を登るのはちょっとなぁ、という感じだったりします。ですが、本人は登る気満々。私との面談でも、案の定、私以外のメンバーへのコメントが多く出て、階段を登るためには何が必要なのか、という雰囲気でして、話していると痺れてきます。うーん、この場は、いったい何を伝える場なんだろう、と思いつつ、一通り話を聞いていました。

 

さて、折角の機会ですので、前々から思っていた「出向者に対する感情」について、聞いてみました。すると「親会社から出向者が来るのは仕方がないと思っている」という反応でした。おー、そうか。ですが、話を聞いていると、来ている人の質であったり、仕事ぶりであったり、そちらに対する不満が出るわ出るわ笑

 

自分たちはよっぽどちゃんとしてるんだね、というつぶやきはいったん脇に置いておいたとして、本質的なところでいえば、「来てる出向者がイマイチ」ということになります。「ちゃんとした人」が来て「ちゃんとした仕事」をしてくれるなら、不満はないということですね。

 

一方で「ちゃんとした人」が来て「ちゃんとした仕事」をするにはいくつかの条件があります。一人でできることは所詮たかが知れているわけですから、周りのメンバーがその方の指示を受け入れたり、必要な報告や情報がその方に集まってくるような状態は一丁目1番地として大切でしょう。

 

ただ、こちらについても、言いたいことがあります笑。皆さん、そんなに協力的じゃないじゃない。ですので、本当に「ちゃんとした人」が来たところで、うまく組織の長として馴染めずに、一人でできる仕事をひとりでやってしまって、出向復帰するような流れとなってしまいます。

 

もう一方、「ちゃんとした人」の方にも問題がないわけではありません。出向元の会社では、成果を出してきたんだ、という自負のもとに、機能できないのは、組織が悪い、周りがだめだ、となってしまうところもあります。特に大きな会社でもろもろの環境が整備されている上でのマネジメントと中小企業・ベンチャー企業での状態は異なります。道路がアスファルトで舗装されているかいないかくらい違います。となると、履いているタイヤを交換して、出すべき馬力もコントロールしなければなりませんね。

 

話を戻して、その彼の主張を総括すると「役に立つ人が来て、自分たちの会社をよくしてくれる」ならよし、そうでないならダメとなりますね。ですが、もう一つ落とし穴があって、「会社をよくする」というゴール/行先についても、少し誤解があったりします。成長のスピードであったり、自分たちの報酬であったり、「よい」状態で生み出される未来は何なのか。そこのすり合わせが第一なのかもしれないな、と思いました。