manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

キャリアの終わりとハードボイルド

みなさん、こんにちは。

 

村上何某のようなタイトルで恐縮です笑。本日はキャリアの終わりを迎えつつあるお二人を取り上げたいと思います。1人は若くして、関係会社に出向し、その会社で事業部長、役員となり、他の会社に移り社長となり、最後はその会社が合併したので常務として一旦キャリアに区切りをつけた方です。今は嘱託として、グループ会社で頑張っていただいています。Aさんとしましょう。もうひとりは対照的に40年近くを大企業で過ごし、部長として一旦キャリアに区切りをつけて子会社に移り役員となられたBさんです。

 

さて、みなさんがどちらがよかろうと思うかはさておき、キャリアの在りうべき発展として、どちらが健全なのかについて考えてみたいと思います。Aさんは、当然ながら、若くして大企業から出向しているわけですので、出向したタイミングは大企業の常識に囚われていたのでしょうが、その呪縛から逃れることはそう難しくはなかったのだと思います。一方、Bさんは40年近く同じ風土の中で過ごしてきたわけですから、育った会社の常識が世の中の常識として刻み込まれています。ですので、その呪縛から逃れることは、おそらく相当難しいのではないかと思います。

 

次に、Aさんは関係会社ではあるものの、若くして地位の高いポジションに就いています。ですので、気高く、いわゆる通常の社員よりも一段も二段も高いところから、組織・会社を見ることができる機会が得られていたのだと思います。一方で、Bさんは部長としてキャリアに一旦区切りをつけることとなっているので、役員と言われてもピンと来ないでしょう。キャリアも終盤を迎え、あと数年で定年退職となったところで、会社役員として頑張ってください。目線をあげてくださいと言われても困るでしょう。言われて、頑張ろうと思ったとしても、そう簡単ににはできることではないと思います。

 

これは極めて私の個人的な感触でありますが、私はAさんの方にとても魅力を感じています。Aさんはさまざまな経験を積んでいますから、色々な人の気持ちになって、多角的に物事を捉えることができます。その上で、大所高所から、決して人に何かを押し付けることなく、気づきを与えてくれます。一方で、Bさんは一方向にしか物事を見ることができず、自分の常識が正しいと、周囲がどう思っているかは横に置いて主張します。気付きも何もあったものではありません。しかし、本人はそれには気づかず、周囲が拙いと批判してしまします。

 

豊かな人生は人と人との関係性の中から紡がれていくはずなので、どちらの方がよりよい関係性を築いていけるかは論を待たないでしょう。ですが、Bさんも一生懸命に頑張っているのは事実だと思います。ただ、固定的なものの見方や常識に囚われており、それが呪いとして、考え方に刻まれています。こういう人材を作っているしまうことは本当に罪作りなことで、会社の人作りの仕組みが不十分であった故のアウトプットのように思います。一つの価値観の中で、上を目指して、ハードボイルドにガンガン過ぎた結果でもありますので、本人が全く悪くないということでもないと一方では思ったりもしています笑