manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

把握することとアドバイス

みなさん、こんにちは。

 

1on1も慣れてきて、部下もそれなりに話せるようになってきたとします。そうすると、上司側も欲が出てきます。知ろうとして、根掘り葉掘りあれはどうなの、これはどうなのと聞こうとする光景を見かけます。これは1on1に限らずでして、会社で起こるさまざまな事態につき、相手方に解説を求め、知ろうとしていく営みであります。知的好奇心を満たすにはよいのかもしれませんが、実はこれは結構悪手だったりします。

 

というのも、聞けば聞くほど、話は細部に至り、細部に至るほどに理解をするには専門知識が必要になってきます。なのに聞きたい。知りたい。人間だから、仕方ない笑。

 

話は少し変わって、新任部長研修でこんなワークショップがありました。新任部長の皆さんが各々に抱えている課題を共有して相互にアドバイスをするというものです。聞いた瞬間にギョッとしましたが、そこで否定しても仕方がありませんので、黙って従います笑。案の定、ヒアリング合戦が始まります。これはどうなの?あれはどうなのと。

 

みなさん部長になるくらいなので、トークはお上手なので、ポイントよく伝わっていくのですが、あるところで、ハタと気づきます。あれ、これを続けていても、アドバイスなんてできないよねと。

 

なぜなら聞いている側には、気の利いた解決策なんて思いつくわけありません。だって、話している部長が状況を1番わかっているわけですから。仮に、分析的に聞くことが功を奏し、すごくよい案を思いついたとしても、それはあくまで参考情報でしかありません。

 

もっと言うと、そもそもそんな手頃な解決策なんて世の中には存在しなくて、仮にあるのだとすれば、その方がとっとと実施してますね。と言うところで、アドバイスとして必要なのは「後押し」となります。

 

ですので、悩みを語る側は、悩みだけをありのままのに語ることに加えて、こう言う行動を起こしたいが、悩みあり。それはかくかくしかじかと話した方がよかったのでしょう。

 

ちなみに、研修についてくれていたファシリテーターの方はここのところの解説が少し甘くて、「深掘りの質問は禁止」とみなさんに伝えただけでしたので、少しうまく回らず、残念な感じでワークショップが終わった感じがしました。

 

よく言われる「答えは自分の中にあり」、それをどう後押しするのか、そんなことを体感するワークショップだったのでしょう。仕立ては完璧ですが、実行はいまいちでした笑

 

ただ、この「質問禁止」は私の心に深く残っていまして、振り返りによる概念化に成功しまして(笑、昨日の話題です)、今回のように記憶の引き出しから出し入れすることができるようになりました。これはこれで、ありがたいことであります。