manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

組織の思春期

みなさん、こんにちは。

 

先日、外部の方と組織・人材開発のディスカッションをしていた際の一言です。「みなさんの組織は思春期で、成人になるためには人格の統合が必要なんですよ」と。うーん、かなり唸りました。素晴らしい概念化ですね。何かの研究や分析の論文にもあるのかもしれませんが、私にとっては初めて聞く言葉で、そしてかなり腑に落ちました。

 

思春期の子供は親に反発しますし、なかなか関係性がうまくいきません。その子供が学校生活での経験や学習、社会に出て、いろいろな経験をして、人格の統合化が進みます。そうすると、親子でも大人と大人の関係性で対話できるので、うまく付き合っていくことができるわけです。経営と現場の矛盾については、確かに親会社でもありましたが、現場側はそんなことに文句を告げても物事何もよくならないし、むしろ「言ったもん負け」の世界観です。文句を言おうものなら、文句を言った部門へ異動するというようなことがよく起こったりもします。

 

さて、我々の会社はベンチャー的な企業と伝統的な大手企業の子会社が合併した会社なので、前者は思春期真っ只中で、後者は成人(むしろ老生)という感じです。確かに言いえて妙なのですが、一方は自分たちの方が上なんだ、という様子を隠すこともなく、もう一方は何をそんなに息巻いているのやらと冷ややかです。噛み合いませんね。

 

親子関係に戻れば、子供が成長するのを待ったり、必要な働きかけをしていくわけですので、組織でも同じような働きかけをしていく必要があるでしょう。逆に老生の方にも、時を巻き戻す何かの活動が必要でしょう。

 

なんというか、これまでつかみどころの無かった現象が素晴らしい概念化によって、立体的に捉えることができました。加えて、対処のとっかかりも見えたような気もします。何が悪さをしていたのかも薄らと見えてきました。あとは、登るコースを決めて、とっかかりに指をかけ、登っていくだけなのですが、大切なのは、組織のみなさんが登っていくと言うことです。誰かひとりだけが頑張ってもダメだし、役員だけがやいのやいの言ってもダメでしょう。恐らく対策もきっと会社の状態に適合したもので無いとダメでしょう。これをやれば必ずうまくいくよ、という答えもなく、きっとうまくいかない経験をみなさんで悩みながら進んでいくことが大切なのでしょう。

 

思春期の頃の自分の気持ちや様子を思い出して、少しじっくりと考えてみたいと思います。確かにいろいろとくだらないことに悩んで時間をかけて、反抗していたようにも記憶しています。さすがに、盗んだバイクで走り出すようなことはありませんでしたが、些細なことに腹を立て、うまくいかない状況を誰かのせいにしてして、分かってくれない相手のことを非難していたように思います。うーん、味わい深いですね。