manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

計画と作品

みなさん、こんにちは。

 

アシミレーションからの続きの話になります。ニューリーダーの2人の違いは何なのかを、少し考えてみました。1人は大きな会社で一つの部門の長でしたので、仕事観がその延長線上にあります。ひとつ一つの仕事がどのような理屈で、果たして適切になされているのかがどうしても気になります。そして、そこの理屈の把握に入り込んでしまいます。一方でもう1人の方は組織の長として、ひとつ一つの仕事についてはお任せとしつつ、組織の方向性をどうしていくか、実行できるかに着目し、メンバーに働きかけていきます。

 

バックグラウンドが異なる2人ですので、振る舞いに違いが生じてしまうのは仕方がないのですが、根本的なところで仕事そのものに対する感覚に大きな違いがあるように思います。大きな会社ではどうしても計画と実態が乖離してしまうところがあるように思います。現実的に計画が実行されるかどうかはさておき、ステークスホルダーに表現することも求められます。とにかく作らないといけない。作って報告をしてしまえば、一旦そこでそのお仕事は卒業となります。実際にそこで描いた計画が実行されるかどうかはさておき。

 

一方で、会社・組織の成長や運営を仕事の対象と捉えた際には、その会社や組織が成長しているか、今までできなかったことができるようになっているかが論点となります。ですので、色々な計画があったとして、それが実行されて強くなっているかどうかが真にポイントになります。そうなると、計画そのものがキレイにまとまっているかどうかよりも、実際にできることが増えている、新しい何かにチャレンジした、失敗したけど、取り組んでみた。動きがあったのか、そこで学んだことがあったのかに目が向かいます。

 

ということを考えていくと「ひとつ一つの仕事にどういう理屈で取り組んだか」はそんなに大切なのことではないでしょう。どちらかと言えば、できることをできるようにやっていないか、リソースネックを言い訳にして、そこに留まっていないか。加えていくと、どのようにしてその状態を乗り越えようとしているのか。これらのことを考えていくように働きかけて、確かにそれはできそうだ、やってみようと背中を押してあげることがリーダーの振る舞いとして大切なのだと思います。

 

ですが、ひとつ一つのアウトプットを大切にしているとそうは振る舞えません。もちろん、アウトプットすることも大切なお仕事なのですが、そちらが主となってしまうと、どうしても、組織の成長や発展が疎かになってしまいます。一歩だけ後ろに下がって、自分に求められていることはどちらなのかを考えて見れば、自分がどうすべきなのかは明白でしょう。ですが、多くの皆さん、組織の長となっているみなさんでさえ、求められてしまうが故に、アウトプットに目が向いてしまう。より上位にいる立場としては、個々のリーダーがそうならないようにメッセージを伝えていくべきなのだろうと思い至りました。