manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

機能分担と事業

みなさん、こんにちは。

 

私自身はあまり気に留めていませんでしたが、私が役員を務めている会社は2社が合併した会社です。一方は割と伝統的な大企業の子会社で、もう一方は親会社とは関係も強くなく自由に育って来た会社です。親会社から自由に育ち、親会社に対し反抗的な小会社のことを野犬と呼ぶそうです。野犬とまではいきませんが、まぁ、親を慕っているという感じではありません。自分の子供であれば、後者のように育って欲しいところです。

 

さて、今回、ある部門の方々から意見を聞く機会がありました。そこの部門は伝統的な子会社的な組織です。その部門長は自由に育って来た側です。まぁ、上手くいっていないだろうと思っていましたが、はい、うまくいっていませんでした。何がうまくいっていないかと言うと、部門長があまりにも自然体であり、また、部下たちは急には変われずにいて戸惑っている。そんな様子です。

 

自由に育った側は「親会社」に頼る事業運営ではありません。当然、親会社もクライアントではありますが、いくつかあるクライアントのうちの1社です。選択的関係であり、採算が合わない・条件が悪い場合は交渉もしますし、お断りもします。クライアントに選んでもらい、自分たちも利益を出す。もう一方の伝統的な方は、親会社からの取引がかなり多かった状態です。交渉はしませんし、断らずに頑張り、頑張ったことを褒めてもらえることを大切にしています。

 

そう。ここがうまく噛み合わないのです。お客様の役に立つ。これは同じ構えです。ただ、一方は隷属的に構えているため、要求に対して、言われた通りに、言われた以上に頑張ります。ただ、多く費用をもらえるわけでもありませんし、事業は発展していきません。さらに、これは本当に残念なことですが、このことに疑念を感じていないのです。自由に育った側からすると不思議でならないでしょう。何故、考えないのか。言われたことしかやらないのか。一方で、伝統的な側も驚きます。何故、親子関係にも関わらず、交渉をするのか。断るのか。子会社の役割を果たさなくてもよいのかと。

 

大手企業は規律を好みます。ミスは社会的な責任につながります。そしてその規律は子会社にも伝わります。規律のよい子会社は親には逆らわないですし、粛々と耐えながら何年も言われたことを言われた通りに実行します。

 

ここで、気を付けないといけないことは、その大企業は決して永続的ではないと言うことです。親会社が何らかの理由で沈んで来た際に、子会社はどうなるでしょうか。言われたことを言われた通りに実行する事で、競争市場で高い価値を産むかというとそうではありません。そして、滅びの道を歩まざるを得なくなります。

 

ということで、大きな転換が必要になります。ただ、一方で、規律よく、言われたことを粛々と実行し続けることは非常に魅力的です。安心感が高く、楽だったりします。当人たちは気づいていませんが。ただ、一旦、親会社が崩れていった際には、それは非常にリスクの高い振る舞いになります。

 

これらのことを双方が理解して、相互に働きかけることが大切です。はい。関係性の質が重要です。ただ、実際には100通りの現場があり、100通りの上司がいますので、そう簡単にはいきませんね笑