manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

組織運営の裏にあるもの

みなさん、こんにちは。

 

日本に産まれて、組織っぽい組織に最初に所属するのはおそらく小学校ではないかと思います。記憶が定かではありませんが、確か低学年は委員長はなかったと思います。基本的には先生が指導者で生徒がそれに従っていく形態ですね。それが高学年になると委員長が定められ、クラス内で揉め事があると、委員長がクラス会で提起して議論をしますが、最終的には先生が締め括るでしょう。問題が大きければ、最初から先生が介入しますね。「みなさん、目を閉じて、手を上げてください」という台詞は、みなさんもどこかで聞いたことがあるでしょう。

 

そして、この形態のままに中学、高校と進んでくるわけですが、中学校くらいまでは先生も威厳がありまして、一定の統率力はあります。ですが、高校の終わりにもなれば、先生が仕切ろうとしても、難しい状態が生まれてきます。クラスのメンバーのひとり一人に考える力が備わり、価値観も多様になりますので、一枚岩に統率仕切るのはなかなかのチャレンジです。かなり難しい。皆を従わせるための拠り所もセットしにくいですね。生徒会や風紀委員会などの学生主導の会と先生が結託して、ことにあたりますが、先生の方が責任者ということになるように思います。

 

大学に入ると、学生のみなさんは解き放たれ、何かの組織に属さない限りは、自由に生きることができるわけです。ですが、人間一人ぼっちで生きていけるほどには強くないので、サークルだったり、学生団体だった、人によってはバイトしたりと何らかの組織に所属します。そうするとそこにはその組織毎に様々な組織維持・統制機構があり、伝統や風習があり、そこで「よし」とされるレベルの規律により統制されていきます。

 

さて、随分と前置きが長くなりましたが、では会社組織はどうか。私が育った大企業は階層が定められており、役職のレベルに応じて権限が規定されており、大きな意思決定は経営会議・取締役会に諮られて判断されます。もちろん、事業部門で決められることも多くあります。人事異動なども、昔は今ほど自由ではなく、組織の長を介して、少しの交流がなされる程度でした。そういう中で長年過ごしてくると、これが世の中の常識なのだ、と思っていた節がありました。

 

今の会社の半分はベンチャー企業のような風土を持つ組織です。となると、前述の例で言えば、大学のサークルのノリが近いように思います。長年連れ添って、自分たちでルールを作って楽しく過ごす。それが優先事項の一丁目一番地であるという価値観が近いかもしれません。もう一方の会社は大企業の伝統的な子会社なので、前述の大企業の枠組みに近いです。組織運営って、よくも悪くもそういうもんだよね、というところでしょうか。

 

何を論じようとしているのかというと、組織運営の常識の異なる組織が一つになるには、この組織運営の枠組みについての考え方を合わさないといけません。場合によっては、考えが中学・高校のレベルの人もいるかもしれません。声を上げて主張すれば、上位のレベルの人がなんとかするのが筋であると。この話の難しいところは、では大企業方式でいきましょうなんて主張は、理屈では通るのですが、みなさん生きてきた世界と常識が違うわけなので、心では通じるはずもありません。では、どうするのか。双方が大人になり、双方の考え方を理解した上で、対話することから始めるしかないのですが、みなさん年齢程には大人ではないので、世の美談に描かれているようには、なかなかにうまく対話が進まないわけであります。