manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

フォローしたいリーダー

みなさん、こんにちは。

 

先週、親会社の事業部長が集まるワークショップに参加してきました。コロナ後のリアルの場で、その後の懇親会もあり、大変楽しい場でして、事務局のみなさんには感謝しかありません。

 

その中の一幕なのですが、社長のリーダーシップについての話が盛り上がったタイミングがありました。ある施策を実行する上で、社長の強力なリーダーシップがよかった、というようなことです。事業部長の方々は社長のリーダーシップの庇護の元に、あんな工夫をした、こんな出来事を乗り越えたと大いに盛り上がっています。

 

なるほど。確かに社長の強いリーダーシップは組織を変革していくには必要不可欠なことでしょう。ですが、一歩引いてこの状況を眺めてみると、少し違和感を感じてしまいます。なぜなら、事業部長は事業を率いるリーダーなわけですから、社長の強いリーダーシップがあろうがなかろうが、組織の変革は自分の仕事です。極論ではありますが、社長と方向性が異なるなら、社長を説得して方向性を変えることを含めて、事業部長の責任だと思います。

 

本来、リーダーシップを発揮すべき立場にいる方が、上記のようにフォローしたがる光景は実はいろいろなところで見かけます。中間管理職の課長が部長の指示を待っている。部長が事業部長の指示を待っている。子会社が親会社の指示を待っている。

 

課長くらいであれば、部長が優秀であれば、まだそれでも回るでしょう。ですが、子会社が親会社の言うとおりにしていたら会社経営がうまくいくかというとそうではないでしょう。競争相手には劣後していきますし、お客様からそっぽ向かれてしまいます。市場・顧客に対面している我々が一番わかっているわけですから、ビジネスモデルも危機感も異なる親会社の言うことを素直に聞くのは危険です。こちらの状況を理解していただき、株主として同じ危機感を持ってもらうところから始めるべきですし、そのうえでアドバイスをもらうことが適切です。このアドバイスも、聞き入れてその通りに行動するのか、そうしないのかも、子会社の社長が判断すべきでしょう。

 

当然ながら、昨日。入社した新入社員が翌日から事業オーナーとしての当事者意識を120%発揮して、仕事をしていくことはないでしょう。課長・部長・事業部長と職位が上がるにつれて、適切に身に着けていく感覚なのだとは思います。ですが、そういう経験をせずに、そのポジションになり、それでできてると思えてしまう状況は社員からすると不幸でしかありません。変革やテクノロジーの活用はあくまで事業のためのものであり、事業をどうしていきたいかという思いをもった組織長がリーダーシップを発揮していくべきです。また、その単位がおかしいのであれば、その構成の仕方から変えてしまうことも必要なのではと考えさせられました。