みなさん、こんにちは。
三連休ですね。コロナ感染が広がっているので、あまりお出かけには向かないですが、気候はよくて過ごしやすいですね。
前置きはさておき、今日はコミュニケーションと意思決定について考えたいと思います。研修などの場でいつも話していることとして、「コミュニケーションは受け手が主体」ということががあります。話し手が熱意をもって、その人のためを思ってアドバイスしようが、説教しようが、聞く側が「聴こう」としていなければ、馬の耳に念仏ということです。
このようにコミュニケーションは双方向のメッセージのやり取りで成立するわけなので、うまく成立するのであれば、双方がよくて、逆にうまくいかないのであれば、双方が悪いということになります。
ですが、よくあるケースとして、相互に相互が悪いと言い合っています。「あいつの言い方が悪い」「いくら言っても、理解してくれない」と。「言い方が悪い」という主張は「受け手が主体」という定義に立つと、それは事実です。ですが、「あなたの受け止め方」や「次に発する言葉」も悪いんですよ、というわけです。
変な例えですが、どんなに素敵な音楽を聴いたり、感動的な映画を観ても、心が動かないのは受け手に理由があるということです。逆にどんなに駄作でも楽しんだ方が得ですし、「これはダメだ」と感じるコンテンツに時間を使うのも無駄ですね。
同じように、どんなに「それは違う」と思うフィードバックのだったとしても、よく噛んで味わうことができれば、それは栄養になります。逆に、どんなに素晴らしいアドバイスだったとしても受け止める側が「そんなの意味ないわ」と話を聞いていなければ、時間の無駄となるわけです。
さて、コミュニケーションがうまく成立していかないのは双方に課題があることがわかりましたので、上司も部下も悪いということになるのですが、通常のやり取りであれば、「うまくないね」で済むでしょう。ただ、重要な物事を決める場で、これでは困ります。例えば、経営会議で議長とメンバーのコミュニケーションが悪いので物事が決まりませんでした、では困りますね。意思決定できないのは致命的です。
経営会議の事務局をしていた時にはその大切さには気づきませんでしたが、いわゆる議事進行が書かれたノートのようなものがあります。今振り返ってみるとこのノートには必ず最後に社長の締めのコメントが書いています。かくかくしかじかで、こうするようにと。以上。ここでコミュニケーションが終わります。当然ながら、社長が一番偉いので、それに対して、「それは違う」ということはできませんでしたし、するべきではないでしょう。この順番、社長が最後に話す、これが大切なわけです。
社長が最初から議論に入ってしまうと、議論なわけですから、右だ左だ、上だ下だということに異議を挟みにくくなってしまいます。経営企画時代には、社長はなぜ議論をリードしてくれないんだろうか、と思ったこともありましたが、それは敢えてそうしていたのでしょう。
では、社長は議論には参加できないのか~、ということになりますが、一般的にはかなり難しいのでしょうから、この場は議論の場なんだよ、ということをきちんと伝えて、そのうえで、相手の言うことを否定してはいけないのでしょうね。なんせ、会社で一番偉いわけですから笑