manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

うみの苦しみと喜び

みなさん、こんにちは。

 

昨年度の下半期に私の管轄の組織の課長陣に1on1ミーティングを実施していた際のお話です。新米課長が組織運営に困っていました。

 

その方は真面目で責任感が強く、細かなところにこだわりがあります。また、礼節を重んじ、とても丁寧に周りへの配慮も万全で、すばらしい。ですが、本人が「できる」ので、どうにも周りに仕事を任せられません。頼りない、品質が悪い、礼儀がなってない、できない理由が次から次へと出てきます。そして、仕事をひとりで抱えて、いつもいっぱいいっぱいで、疲弊して、ピリピリしています。会社統合に必要な活動は後回し。うーん、それは私の期待とは異なります。

 

何かを誰かに任せていかないといつまでたっても今の状況は変わらないよと、毎月の1on1ミーティングで繰り返し、繰り返し、手を替え品を替え伝えてきました。

 

そして、最後の会です。課長の仕事をしようねと、優しく語ったつもりなのですが、何かが刺さったのでしょう。ボロボロとシクシクと頬を涙が。とは言え、じゃぁ、今のままでよいよとは言えません。伝えるべきことをしつこく語り、後味悪く、最後の1on1ミーティングを締めくくりました。うーむ。

 

後日、人伝に伺ったところ、これまでの自分の頑張りを否定されたように感じたと言うことでした。否定したのではなく、もう一段、進化しようねと会話してきたつもりでしたが、そう伝わったのなら仕方ない。コミュニケーションは受け手が主体なので、受け取った側が感じたことが真実です。

 

さて、その後の1on1ミーティングは部下に任せ、コロナ禍もありドタバタし、半年くらいが過ぎました。

 

遠巻きに様子をみていると、何というか憑き物が取れた感じがします。以前のようにピリピリとしておらず、雰囲気も柔らかです。

 

ということで、出張のタイミングに少人数で懇親会に誘ってみたところ、その理由がよく分かりました。コロナの最中に2人のスタッフが新たに入社し、そのメンバーと非常によい信頼関係を築けています。入れ替えが功を奏したのでしょうか。出て行ったメンバーとは確かにうまくいっていませんでした。仕事への向き合い方や大切にしているものも能力も違ったのでしょう。

 

ですが、今回にメンバーには大きく仕事を任せられています。部下側の姿勢も前向きだし、忠誠心も高いしよい感じです。相互に相性もよいのでしょう。

 

ということで、懇親会では、厳しく指導されたのでと笑いながら冗談にできるくらいゆとりがあり、ようやくマネージャーとなれた様子が伺えとても嬉しい時間でした。

 

そうです、何がきっかけになるのかはうまく言えないのですが、誰が何かを乗り越えるそんな瞬間に出会えてとても満足の行くよい機会でした。まれにですが、こういうことがあるので、頑張って指導することに喜びがあるのでしょう。あ、もちろんうまくいかないことも多々あります、というか、あんまり変わらない人の方が多いなぁ笑。私もまだまだですね。