manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

コーチングと信頼

みなさん、こんにちは。

 

サッカーで守備をしている際、後ろの選手が前の選手にポジショニングをコーチングします。あの選手にマークに付けであったり、釣り出されないで今の位置で待てとか、そういうコーチングです。アオアシ11巻、武蔵野FC戦でのハーフタイムで福田監督(この方の言語化能力も素晴らしい)が主人公のアシトくんに話します。「お前はコーチングで周りを動かす。ただし、動かせているのは一部の選手だけだ」と。そして、何名かの選手の名前を挙げて「苦しい戦いを共にし、信頼を勝ち得ているこの3人はお前のコーチングを迷いなく受け入れている」

 

これはとても大切なことで、先輩後輩の関係でも長らく一緒にサッカーしている関係でもなんでもよいですが、信頼関係がないとこのコーチングを受け入れてもらえません。例えば、個人フットサルに参加しても、最初はパスももらえないし、コーチングのような声がけも相互にありません。しばらく通っていると、プレイの質だったり、人柄だったりが知れ、相互に理解が深まり、コーチングを受け入れてもらえるようになります。

 

話を本題に移して、仕事をしていく上で、部下に対して指示だったりアドバイスだったり、コーチングをします。私は人によって、どうしても強弱が出てしまっています。その理由を考えていたのですが、この信頼関係の有無が大きく影響しています。ポイントはコーチングを受ける側から信頼を勝ち得ているかです。つまり、熱心に受け入れてくれそうな人にはこちらも熱心になりますし、多分、聞いてくれないだろうなぁと思うと薄くなります。

 

会社でも異動後の最初の頃は、個人フットサルチームに参加した当初と一緒で、私のコーチングを誰も受け入れてくれません。職位が上であろうと、優秀であろうと関係ありません。その後、いくつかの仕事を通じて、絆ができていくわけですが、相性や好みもあるので全員が全員というわけにはいかないのでしょう。何となく、何人か「あんまり言っても仕方ないんだろうなぁ」というメンバーがいて、それは私のことを信頼してくれているわけではなかったのでしょう。なんとなく伝わってくるものですね。その結果、そのまま退職して行ったメンバーもいますし、私のコーチングを受け入れないだろうなぁというメンバーもまだ少なからずいるようにも思います。

 

サッカーで言うと、コーチングを受け入れるかどうかに迷いがあるのは非常に危険な状態です。なんか言うこと聞きたくない、とか、大丈夫かな、と言う一瞬の迷いが失点につながってしまいますので。ですが、会社で言えば、瞬時の判断と言うよりは、じっくりと振り返って考えてと時間がそれなりにあります。ですので、もしかしたら信頼関係の絆はそこまで強くなくともよいのかもしれませんね。

 

偉いのだからコーチングをして、それを部下が受け入れるべきだ、と言う簡単な話ではありません。まず、信頼してもらえているかの確認が先で、その後にコーチングしていくべきなのでしょう。

 

先日のコミュニケーションの主体は受け手であることとも似ていて、コーチングを受ける側が受け入れる状態になっていることが大切なのでしょう。