manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

水を運ぶ

みなさん、こんにちわ。

 

業務プロセスの文脈で「水を運ぶ」という言葉を聞いたことがありますでしょうか。メンターの1人に教えてもらった言葉です。

 

あるモノを受け取って、ある場所にそのまま運ぶような行為を指していまして、ある業務プロセスを経ても場所の移動以外の付加価値が乗っていない行為を指します。削ぎ落として、一言で言うと「無駄な行為」です。

 

企業なんだから、そんなのないでしょ!と、思われる方もいらっしゃるでしょうが、実は、承認やチェック、確証の提出などの多くがこれにあたります。

 

企業経営において、業務プロセスは主役ではないでしょうが、大切な骨組みだと私は思っています。受注するまでに、審査会議や承認手続きが数多くあったり、モノを買うまでに何回かのチェックがあったりするでしょう。その多くが「水を運ぶ」ような「無駄な行為」であれば、それは経営観点では大きな損失です。何人も抱えて、この業務をこなしているからです。無駄なプロセスがあれば数千万円の単位で無駄金が発生してしまいます。

 

金額を間違えて入力してしまって、お客様にも社内にも迷惑がかかりますし、循環取引で不正に金品をやり取りするのもダメでしょう。前者は担当者しか正しい情報がわからないし、不正なんてそう簡単には見抜けない。

 

導入当初は、チェックや承認行為に意味があったのでしょうが、代変わりで担当者も変わり、もはや形骸化していて意味がなかったり、現場も経理も無駄だとわかっているのにルールだからと従っていたりするでしょう。

 

なんでこんなことをごちゃごちゃ言っているのかというと、無駄なプロセスが自然発生してしまっているシーンが多くあり、毎度それに腹を立てているからです。加えて言うと、明確な犯人がいない幽霊現象であり、であるがゆえに、役員として「無くせ」と声を上げてもなかなか無くせない。さらに悔しいのが、本当に何も考えずいるので、何が悪いの?と罪の意識もない。

 

確かに、あなたは決まったことを粛々と職務に従って回しているだけでしょう。でも、あなたの人生は本当にそれでよいの?こういうシーンに出くわすといつも思ってしまいます。そして、特定の人業務にだけ詳しく、全体感や総合的な判断のつかない人は人材を生み出し続けることになります。

 

こういう人を生み出し続けているのは、会社にとっても、その人の人生にとっても、本当に不幸なことだと思っています。私にとって、これは積年の恨みです。

 

まだ答えは見つからずですが、この立場の間に源流がどこにあるのかを必ず探し当てたいと思っています。簡単には水を運ばせないぞと。ヒトリ企業なら、本当にお金を払ってこの確認をするのか?を問い続けたいと思います。