manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

二頭の蛇

みなさん、おはようございます。

静岡学園すごかった!2:0からの逆転劇はお見事でしたね。ボールの持ち方がとても上手でした。ああはなれないとはわかっていますが、憧れますね笑。

 

さて、今更になりますが、私が着任した会社は、実は会社統合の2年目で、いわゆるPMI(Post Merger Integration)の途上だったりします。皆さんへのインタビューや業務遂行の様子を見ていて、PMIの観点でもいくつか気になることがありました。

 

みなさん、ベン・ホロウイッツ著のHard Thingsを読まれたことはありますでしょうか。ネットスケープなど、昔のインターネット時代を築いたベンチャー企業の経営の難しさを紹介しています。その時代を懐かしく読ませていただきました。ただ、恥ずかしながら、詳細に覚えてはいません笑。が、ひとつだけ鮮明に記憶に残っていることがあります。

 

それは、ベンチャー企業で会社統合をした際に、人事部が2つあって、人事部長が2人いるような状態が普通に起こると書いてあったところです。ふーん、そうなんだ。そんなこともあるんだねぇと、当時は思っていました。ですが、それは確かにあるのです。はい、当然ながら組織上は一本化されています。人事部ももちろんひとつしかありません。ただ、組織の中にいる人たちは、2種類の意思を持って、2種類の業務プロセスで仕事をしています。あきらかに2個あるね。うーん。なんだろこれ。

 

さらに悪いことに、この人が悪さをしていると明らかにわかる悪者もいません。双方が双方に遠慮しつつ、双方のことを相互によく思わずにいます。これが常態化しています。また、業務上は2種類あることを、一定期間は認めているために、それでも粛々と会社は回ります。さすがに重要度の高い領域はひとつになっていますが、少し重要度の低い領域になると途端にダメになります。こういう状態を私は「幽霊がいる」と呼んでいまして、前職でも何度か遭遇しました。なんだかよくわからないが、思った通りにならない。こうなると、多少の強引さと粘り強さが必要になることはわかっていました。

 

ということで、「プロセスも制度も統合しますよ」と宣言をし、担当の皆さんはいついつまでに、計画を立ててほしいと私から指示します。が、案の定、動きがない。確かに、業務の担当者からすると、業務統合よりも優先すべき日々のオペレーションがあります。月次決算、給与の支払い、取引先への支払い、予算管理、止められません。正直、これはかなり困りました。

 

工数不足の問題とも思う一方で、観察していると、この手の業務プロセスの統合や変更を皆さんやったことがない。方法は2つしかなくて、2つのどちらかに寄せるか、カスタマイズを含めた新しいものを作るしかありません。ですが、マネージャー・部長クラスも自分で決めようとしません。リスクを負いたくないので、当然ながら、そうなりますね。あぁ、これは時間がかかるなぁと思いました。

 

何に時間がかかるかというと、姿勢とかマインドとか、そういう部分に手を入れないと動かないというところです。オペレーションを優先してきた方々は、とにかく、守りが得意です。ミスできない業務を何年・何十年回してきているので、そうなってしまいます。それは仕方がありません。ただ、カギとなるマネージャーの皆さんには、ミスを恐れずに、というか、ミスはあるものとして、それを乗り越えるマインドに変わってもらわないといけません。これに時間がかかるということです。

 

この状況にどう取り組んでいったのか・いくべきなのかをこれから何回かに分けて、皆さんと考えていきたいと思います。