manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

砂場の砂金

みなさん、おはようございます。

 

前回は会社内に異なる意図を持つ組織・機能があることについて触れました。

 

会社統合に特有の出来事のように読めたかもしれませんが、身近にありふれた出来事ではないかと思います。皆さんと上司、その上の上位上司は同じ思いでお仕事していますでしょうか。もしイエスなら、それは大変恵まれていらことだと思います笑

 

長く同じ部門に在籍して、長年の戦友が同じメンバーでつながって昇進していれば、釜の飯を食べ続けた仲間なので、ツーカーの間柄になっているでしょう。あれですか、それですね、の世界観です。(この状態は上司と部下の成長機会が乏しいので、それはそれで課題がありますね)

 

こういう世界観に、たまたま何処かから部門長が来ることもあるでしょう。そして、その部門長がいたずらに管理職を入れ替えようなら、違う派閥の彼があそこの課長に、我々の派閥の主任があちらに異動することもあります。私はこういうのは大好きで、その際の皆さんの行動や発言をよく観察して楽しんでいます。

 

それはさておき、組織内に異なる思惑が混ざっていることはよくある出来事なんだと今回改めて感じました。

 

あぁ、もうこれは、次の異動があるまで我慢するしかないと思う方も多いでしょう。ある意味では、それは手っ取り早く環境を変えるのに有効なのかもしれません。ただ、変わった環境が、以前よりもよい状態なのかの保証はありません。モノゴトが前向きに変化したのか、それとも後ろ向きにかは結果を見てみないと判断できません。つまり、やってみないとわからない(もちろんある程度の仮説は必要でしょうが)。

 

ということで、この「幽霊にいる」状況の変化を狙って、過去に囚われないメンバーを入れたいと考えました。私以外にも。ただ、部門長クラスは年に一度しか入れ替えの機会はありません。課長クラスも社内にゴロゴロ転がってはいません。逆に転がっているとしたら、おそらく、ちょっと訳ありな人物かもしれません。

 

となると、残された手段は、外から連れて来るしかない。と、いうことで、無邪気に前職(親会社)の各方面に伺ってみました。社内から異動を取り付けて来ることは前職で割と得意で、経験もあり、なんとかなるだろう、と思っていました。できれば、若い人がいいなと。ところが、そこは大きく見誤りました。

 

前職では、「絶対によい経験になるから」「責任を持って育ててお返ししますから」とお願いすれば、反応は割とよく、少し頑張ればなんと異動までこぎつけることができました。ですが、今回は全くダメです。反応が悪すぎる。のれんに腕押し、ぬかに釘。

 

さすがに何か変なので、立ち止まって、出す側の気持ちになって考えてみました。仮に私の言っていることを信じていただいたとして、確かによい経験になるかもしれない。でも、本人になんと説明すればよい?本人はきっと行きたいとは思ってない。上司は納得する?上司も何それ?と反応するだろう。出す側の目線で考えると、確かに孫会社は弱い。かなり弱い。出す側には成長というメリットがあるかもしれないが、ないかもしれない。帰ってこないとわからない。そうすると、よくてもCランク以下の人材しか回ってこない。うーん、これだと意味がない。

 

ということで、今回の一連のリクルーティング活動は無駄に終わってしまいました。砂場で砂金を探すように、無い場所で探しても仕方ない。人を出す側の気持ちを変えることは私には無理でしょうし。

 

考えてみれば、そこには理屈が通っていますが、しょんぼりしながら帰ったことが記憶に残っています。言葉に上手くできませんが、切なくてやりきれない気持ちでした。