manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

仕事ができることと育成すること

みなさん、おはようございます。

本日はすこし脇に逸れて、今の立場になって、昔から地味に取り組んでいてよかったなぁと思うことをご紹介したいと思います。

 

みなさん、特に優秀であればあるほど、よくできるようにありたい。これは人間だから仕方ないと思います。特に若くて優秀で、周りから頼りにされて、成果を上げてきた人ほどそう感じるでしょう。積みあげた成果で評価され、ポジションが上がって、よっしゃ〜、これからもこの調子でどんどんいくぞ〜と笑

 

そうして、マネジャーのポジションとなり、めでたく部下を持つことになり、組織を率いて仕事をする立場になりまして、しばらくすると気付きます。これ実は、あんまりめでたくないんじゃないかと。

 

学生の頃の友達で(はい、彼はとても優秀です)、若くしてマネージャーになったヤツがいました。「おぉ、めでたいねぇ〜」と軽く話したら、すごい剣幕で「何言ってんだよ、そんなことねーよ」と怒られました笑

 

聞いてみると、「みんなつかえねー」、「なんでオレがこんなつかえねーヤツらに時間をかけて、仕事を教えないといけないのか納得できねー」、「しかも、覚えもわりーし」とか、そんな感じです。なるほど、そうかと。それは大変だわ。

 

こちらは自分の事で、当時、マネージャー試験という儀式があって、どうやら私は選に漏れたようです。その際、上司から「きみはアウトプットでこれこれこういうところの考察が足りないから、もっとよく考えないとダメ」とありがたいご指導を賜りました。気も使っていただいたのだと思います。

 

なるほど。そうか。よく考えて、品質の高いアウトプットができるようになれば、マネージャー試験を受けれるのね、よっしゃ〜頑張ろう!とは、まったくもって思いませんでした笑。人間そんなもんです。そんなの素直に聞けるわけがない。

 

ただ、すこし考えました。いわゆる最年少昇進とか、同期よりも早く昇進したいとか、そういうことは残念ながら笑、諦めるしかない。でも、短くとも1年間は遠回りするなら、どんな時間の過ごし方をしようかと。どうせなら、少し長い目線で、今後、何があるとよいのかを考えて、取り組んでみようと。

 

何か具体的な作戦や狙いがあったわけでもないですし、単なる気まぐれや思い付きなのですが、周りのメンバーに教育とかトレーニングをしてみようと思い至りました。それもだいぶ気楽な感じにです(当時つきあってもらったみなさん、ごめんなさい)。

 

ですが、今になって振り返ると、これはとてもよかったです。この営みを通じて、コミュニケーションに対して本当にいろいろなことを学びました。どんな言葉で、どんなペースで、どんな問いかけが効果的なのか・そうでないのか。コミュニケーションの主体は学び手側であること(発信側は主体ではありません)。わからない・通じない時の問いかけ方や、その際に学び手に自分の言葉で語らせることの大切さ、などなど。

 

この成功要因は、未熟ながらも素直で学習に真剣に取り組んでくれるメンバーがトレーニングに集まってくれたことだと思います(実はこちらは仮説がありまして、それはまた別の機会に)。こちらの想定しているメッセージでは伝わらないことがよくあり、多くの失敗経験が手軽にできました。ですが、非難されたりや攻撃されたりしないので、気持ちよく話せましたし、振り返りも素直にできました。何より楽しかったです。そして、この経験はのちのちに、とても活きてきます。

 

なぜならば、未熟な人は世の中に沢山います。つちかったスキルは使う機会も多いです。実際、この後も何度もやりましたし、評判はよく、みなさんに感謝してもらったと思います(忖度でなければ、たぶん忖度でないと信じたい笑)。加えると、どんだけ頑張って、トレーニングしても、習得は人の資質や能力にもよるし、100パーセントのことは伝わらないことも実感しました。

 

これが派閥を作ろうと思い、すごく優秀な人を集めてトレーニングしてみたとしたとしたら、ぞっとします。やれ「つまらない」だの、「そんなの知ってる」なとガンガン突き上げられて、「あぁ、もう二度とやらんぞ」と思ったことでしょう。おーこわい笑

 

話は当時の上司の有難いご指導に戻り、「あなたは、チームで仕事をする能力が低いから、人材育成の能力を磨いた方がよいよ」と言われていたとしたら、きっとこういう活動はしなかったでしょう。当時の上司にも感謝ですね笑

 

ここで得た経験の話がこれからたまに出てきますので、今回、紹介させていただきました。