manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

組織の問題解決力

みなさん、こんにちは。

 

W杯ベスト8をかけた戦いの5時間前です。勝てるとよいなぁとひとりのファンとして応援しています。この流れでの問いですが、サッカー日本代表がW杯ベスト8を狙えるまでに成長できたのは何故なのか?組織論的に言えば、一人ひとりの能力があがったことに加えて、組織で戦う力が高まったという答えがあると思います。では、この組織で戦う力は何なのかについて考えてみたいと思います。

 

みなさんの職場に目を向けてみると、こんな上司がいるのではないかと思います。すごく熱くて情熱があり、会社の指示は死んでもやり抜く覚悟です。一方で、部下のみなさんはというと、この上司についていける方はみなぎっていますが、そうでない人たちは困っています。頑張れ、頑張れ、なんとかしろ、という圧力はとにかく強い。ですが、それ以外がありません。やれない、頑張れない部下はこの圧力に押され、押し続けられるので、そのうちにへこたれていってしまうわけです。

 

一般論ですが、営業出身の上司にはこのようなタイプの方が多いように思います。とにかく押してくるわけです。まぁ、ご本人のがそういう上司のもとでお仕事をされてきたので、そのスタイルが一般的だと思っているのかもしれません。ですが、これでは、いわゆる問題解決ができません。問題があったとしても、それを解くのがあなた(部下)の仕事でしょ、という姿勢もありますし、もう少しいうと、問題の解き方を示せない。その前に問題を解いたことがない方もいらっしゃるかもしれません。

 

担当する組織が大きくなればなるほど、問題は山のように存在します。これらに優先順位をつけ、とくべき課題を決めたら、次にその課題にどう対処していくかを決めなければなりません。決めたあとは、上司と部下で役割分担をし、上司も部下も等しく問題に取り組み共に解決していくことが大切だと思います。もちろん、上司と部下が等しく工数をかけるわけではありませんが、2割・8割くらいの力加減でよいので、等しく関わっていることが大切です。ついでにいうと、これで上手に問題解決ができれば、この問題解決力が組織に伝播していきます。同じように部下もその部下に対して問題解決を志向していきます。

 

ここで大切なことは、上司が同じ業務に取り組んだ経験が豊富にあり、答え・解き方を知っていることではありません。何を解くべき問題かを部下の納得の上で決めることが一つ目。二つ目が、その問題に対して、こうすれば解けるのではないかという仮説を示すことです。当然ながら、ここの業務や問題への理解度は部下の方が上のはずです。上司の方が見ている範囲が広いので、これが逆転しているとすれば、その状況は割と異常な状況です。本題に話を戻しますと、仮説はあくまで仮説ですし、その通りにやれば必ず上手くいく、というものではありません。ですが、物事を一緒に動かしたことが大切で、仮に上手くいかなかったとしても、上司も納得、部下も上司が一緒に関わってくれた上での失敗なので安心ですね。(ここで全てを部下の責任にするような上司でしたら、それは運が悪かったと諦めるしかありません笑)

 

これらが組織の上位から下位で繰り返されていくことで、組織が問題解決型に進化していきます。常に同じ仕事をして、同じアウトプットを出すことから一段階組織が成長できている状態だと思います。こうしたチャレンジの積み重ねによって、強い組織になっていくわけです。ということで、サッカー日本代表を思い返してみると、1993年の30年前から失敗を積み重ね、組織がそれを学びに変えて改善してきた結果が今であるわけです。もし今日勝ったとすれば、この30年の組織の力の積み重ねによるものといってもよいのかもしれませんね。