manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

語れない社員

みなさん、こんにちは。

 

先日、とある社員へのフィードバックの際に「語れない」社員の話になりました。何か意見を求めても、表面的に褒められるだけで、学びがないと。すごい。いいね。素晴らしい。で、何が?と問うと、やったことや言った事をなぞるのみで、褒められた側からすると、何を褒められたのやらという感じです。

 

少し話は変わりますが、学生時代の勉強で、やたらと真面目で記憶力よろしく、ガンガン覚えてきてできてテストでよい点を取っていて、敵わないなぁと思った同級生がいました。今は何をしてるんだろうなぁ、と思いを馳せつつも、それはさておき笑。テストで高く評価されますので、記憶して、それを吐き出す行為に意味があると思わせてしまう営みです。

 

話を戻して、その方の本質的な課題は学びのレベルが「覚えて、吐き出す」からあまり進歩していないところのように見受けられます。確かに小学校くらいまでは、世界や社会を構成する主要な事柄を「知っておくこと」に重きを置いた教育なのでしょう。初等教育、基礎的教育ですね。

 

これが高校や大学ともなれば、理論の体系を抑えた上で、思索を巡らせ、論を展開していき、答えの見つかってない問題に挑戦していくための学びに進化していくことが求められるでしょう。ですが、これは「覚え学習」や「調べ学習」をひたむきにしていた皆さんからすればかなり難しいことだと思います。調べても答えに辿りつかない。覚えても答えに辿り着きません。

 

これまでの学びのスタイルを捨てて、新たな学びのためのスキルや考え方を習得していくことが求められます。ただ、これは違う競技に参加するくらいに難しいことでしょう。

 

冒頭の話に戻ると、「覚え学習」で覚えた褒め言葉を繰り出し、褒める理由を「調べ学習」で把握した部下が実行した出来事を述べているとなり、それがフィードバックした部下には刺さらない。まぁ、そうなりますよね笑

 

さて、仕方ないですね、と笑って済ませられるような話ではなくて、その上司には上司でいたいなら成長をしてもらわないと困ります。ですが、読んできた本の多さであったり、論理的に物事を考えたり、思索を巡らせた事を表現したりとこうした事をしてきていない人が果たして短期間で転身できるのでしょうか。

 

残念ながら、それは難しいように思います。付け焼き刃や一朝一夕にはできません。何を言っているかというと、すぐにできるようにはならないということです。ただ、折に触れ、深く考えるというのはどういう事なのかを解いたり、他者がどう考えたのかを想像させたりと、きっかけとなる「問い」を与えることは、上司の仕事としてとても大切なことであります。ですが、こういった「問いかけ」をしている上司もあまり見かけなかったりしますので、その辺りから、会話をしていくことにしたいと思います。