manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

動物園と多様性

みなさん、こんにちは。

 

我々の業界特有なのかもしれませんが、人の入れ替わりが激しい会社でして、今日も、とあるグループから2名の異動・退職という報告がありました。いつもなら了解と、不問でスルーしてしまうのですが、今回は問いかけてみようと思いました。

 

先日、人事の課長と1on1をしていた際にこんな話題になりました。大手メーカーだったり、その子会社であれば、社員はある段階ですこしずつ難しいことにチャレンジして行って、問題解決能力を身につけ、視座を高め、人を率いる立場に着けるような訓練を受けて育ってきているが、我々はすこし違うねと。具体的にはこんなことです。ある担当者が昨日も今日も明日も同じことに取り組んでいて、一定の習熟はあるのですが、その後は何も高まっていきません。うーん。また、パフォーマンスが出なかったり、人間関係がおかしくなった際には、ちょっとダメだね、ということで、異動であったり、退職であったりが割と頻繁になされます。向上心が高く、自ら登っていける人たちのみが上がっていくわけですが、いい加減、上の方のポジションも詰まっていて、下の方が優秀でも上がれなかったり、逆に上のポジションの方がそういう人を貶めようという雰囲気を感じたりもします。

 

適正のないところで、人間関係がうまくいかないところで、「逃げ出さず」に頑張り続けることよりも、河岸を変えてみて新たな適性をクイックに探っていくことにはポジティブです。ただ、それは相互に納得していて、きちんと振り返りをしているのであればの話です。ところが、割とシンプルに「合わなかった」とか「あいつの能力がへぼかった」ということで片付けてしまいます。場合によっては性格の不一致だったり、あいつは病気かもしれないということになります。それが繰り返されると、自分達と相性の合う人たちだけで組織が形成されてゆき、例えば他部門から部門長が異動してきても同じように合わなければ排除する、そんなことになってしまいます。動物園のように異なる動物達を買いなさいと言っているわけではありませんが、すこしは頑張って育てたり、自分たちと異なる多様性を受け入れるチャレンジをしてみようよ、とは思います。

 

さて、そもそも人に対する考え方が違うということは理解できました。一方で今後、さらに会社を大きくしていくには仲良しクラブのままではダメで、新たな考え方だったり人材を追加して有効に活用しなければいけません。外部の会社で活躍した即戦力から学び、自分たちにも取り入れることが大切です。これまでは乗用車だけだったのですが、乗り心地が悪いのだけど飛び切り速いような車やおっそいのですがパワーはとてもあるような車を我慢して乗りこなすようなことが必要になってきます。ただ、多くの部門や管理職の皆さんは残念ながら、そのような状態になっていないのが今の実力。であれば、これは高めて行くように、働きかけていくしかありませんね。ということでの冒頭の問いかけになります。

 

そういえば、常務にまで上り詰めた私の元上司は一見とても扱いにくい人たちを本当によく束ねていたと記憶しています。まさに動物園の園長でしたね笑。さすがです。