manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

経営者の後継者の選別基準

みなさん、こんにちは。

 

今日は高校サッカー選手権の決勝戦がありましたね。延長戦でも決着がつかず、PK戦で山梨学院の優勝。素晴らしい戦いでした。

 

それはさておき、本題です。少し前のことですが、プロパーのとある部長からの言葉で「いつか自分たちの中から社長を出したい」という言葉がありました。会社を運営している社員の中から、その会社を代表する社長を輩出することは、社員の皆さんからすると自然な流れに映るでしょう。現場のエースが、課長になり、部長になり、いずれ社長になっていく。こうした昇進の流れは、みなさんの代表者が社長になるという象徴的な出来事であり、現場のモチベーションの向上にも寄与することでしょう。

 

一方、その職を任せる側からすると、現場の代表者が一般社員から課長になり、部長になっていく過程で、それぞれのポジションに相応しい適切な成長を遂げていくかどうかが大切です。言われてみれば、当たり前のことなのですが、課長をやったことのない人が課長になるわけですから、課長になった時点では、必ず課長の初心者から始まります。部長も同じです。私もこの会社で初めて役員となりましたので、その瞬間は初心者ですね。大切なのは、成った後、どうやって一人前に成長していくかです。課長の仕事をし、時にはトラブルを経験し、成功体験もしながら、適切な振り返りをし、課長として一人前になっていくわけで、これは部長でも役員でも、社長だったとしても、同じなのだと思います。

 

この流れでいうと、社長を任せるということは、出資者である株主がこの会社を彼に任せると成長させてくれるに違いないという期待のもとに、社長をやったことのない人(職業経営者だとしても、少なくともその会社での社長は初めての経験ですね)を選ぶわけであります。目線としては、これまで会社を大きくしてくれた実績も大切ですが、社長として成長していけるのかどうなのかも大切なように思います。他にも人格者なのかどうなのか、信用できるのかなどの要素もあると思います。

 

株主というと、少しボヤッとしてしまいますので、少し表現を変えると「次の社長を選ぶ人」が候補者を見て、社長として成長していけると思うかどうかが重要な決め手となるということです。とはいえ、現実としては、そんなに多くの職業経営者を知っているわけでもないですし、その会社が儲かっている範囲の中で、社長として連れてこれる人が決まったりもするのでしょう。ついでに言えば、プロパーでもこの眼鏡に叶うなら、社長として選ばれることも十分にあり得ます。

 

なので、冒頭のプロパー部長の発言は、適切に言うとすれば、「私達は自分たちの中から社長が出たほうが、会社が成長すると思っているが、株主や社長を選ぶ人はそう思っていない」ということになります。これは会社が自分たちのものだと捉えていて、自分たちの方がうまく運営できるはずだ、という洞察からきているのだと思います。「うまく運営する」の有り様も、自分たちの目線と株主や次の社長を選ぶ人の目線ではおそらく異なっています。ここのGAPを埋めることができていたのかどうかは振り返ってみるべきでしょう。

 

さて、最初の話題に戻って、高校サッカーのチームは監督のものでも父兄のものでもなく、選手の皆さんのものですので、リーダーも選手の皆さんの中から選ばれます。キャプテンはリーダーシップで選べばよく、シンプルでよいですね。また、自分が出資者となり起業した場合もシンプルですが、社長として永遠に生きていられるわけではありません。ですので、社長をどなたに引き継ぐかのところでは、大きく悩むことになりそうですね。