manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

コミュニケーションのスタイルとレベル

みなさん、こんにちは。

 

メールのやりとりをしていたり、会議で意見を交わしている歳に、「あれ、なんか噛み合わない」と思ったことは誰しも経験があるのではと思います。「あぁ、この人とは会話が成り立たないなぁ」として、次から会議に呼ぶのはやめよう、もしくは、メールを交換するのをやめて、直接あって話そうとコミュニケーションを切り替えることで対処するわけですが、そもそもどうしてそのような状況になるのかを少し考えてみました。

 

当然、会社の幹部が集まって議論するような場であれば、答えがはっきりしている問題は稀で、各々の立場から正しいことを主張し、全く譲らないならば1ミリも前に進むことはできません。ですので、各々の立場でどう考えるべきかを主張して、全体の優先順位を考えて、何をするのかしないのかを決めていきたい。そのための議論です。

 

一方で、大きな企業では、「上司がどう考えるのか」を考え、上司のお気に入りの方向で物事を進める方向で話が進んでしまいます。そうすると「上司のご意向を伺う型」のコミュニケーションスタイルが有効であり、そうなれば、付き合いが長い、自分の頭で考えて意見を持つよりも、情報を収集し、その中から上司が気に入りそうな案を作る、に最適化されていきます。

 

話を戻しまして、いざ、自分たちが会社の幹部になった際に、この「上司のご意向を伺う型」でコミュニケーションし続けた場合、何が起こるか。「あぁ、あの人は自分の頭で考えていない」そして「上司の言う事ばかり聞いている」と評価され、あの人はやっぱりダメだという烙印を押されてしまいます。

 

ただ、本人は至って真面目に大きな企業で繰り広げてきた必勝スタイルで仕事をしている訳でして、そこに罪はないようにも思えます。加えていうと、幹部のポジションであれば、部下からの指摘は受けにくいので、本人が自分で気づきを得にくい罠もあります。さらに加えていうと、役員が集まる会議には当然事務局もいますし、その下のメンバーも集まっています。そんな中で、会議でも等しく、上司のご意向を伺うコミュニケーションをしていると、下のメンバーからみると益々白けてしまいます。「あの人は使えないのに、なぜ、高い給料をもらっているのか」と。これはどんどん伝播していくので危険です。ですが、なかなか介入しにくい問題でもあります。選択肢は二つしかなくて、ポジションに合わない能力なのであれば、降格してもらうか、コミュニケーションスタイルを変えてもらうかです。

 

一方で、自分で考えて意見をもち、それを他者に伝わる言葉でコミュニケーションしていくことは、明日から急にできるようなことではありません。これまで考えることを上司に委ねてきたわけですから、その「考え」を生み出す思考プロセスも備わっていませんし、「上司が」という言葉で相手の納得を得る交渉術もレベルが高い状態でもないでしょう。また、相手の知識レベルに合わせた説明能力も高くはありません。というようなことをつらつらと考えていきますと、コミュニケーションのレベルが一定以上でなければ、幹部のポジションは担えない。一方で、そうでない幹部は世の中に多くいらっしゃるようにも思います。ということで、ここにはニーズがあり、ビジネスチャンスがあるのだと思いますので、今度、じっくり考えてみたいと思いました笑