manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

認知と判断と実行

みなさん、こんにちは。

 

先日の懇親会での話です。私がいい歳なのに、サッカーをまだ続けているという話から、「上手なんですか?」と問われる会話の流れになりました。なかなか答えにくい問いだなぁと思いつつ、会社でチーム作って部門対抗で交流試合とかする分には上手いと思うよと答えました。懇親会なので、それなりにお酒も入っていましたので、その流れから「サッカーは認知のスポーツだ」と力説してしまいました。

 

さて、その後、自分で言ったことも気になり、ネットで調べてみたところ、サッカーには認知と判断と実行の3つの要素があると書かれている記事を目にしました。認知は周囲の状況をどれだけ適切に把握できているか、判断はその状況の中でどのプレーを選択するか、実行は選択したプレーが思い通りにできるかです。多くのミスは実行ではなく、認知と判断から来るという解説でした。なるほど、確かにその通りだと思います。

 

さて、仕事の方に話を移しまして、マネジメントにおいてもこの認知という行為と判断が何より大切なのだと思います。朝、職場に来て、職場で一日過ごし、夕方、仕事を終えて、さて帰ろうとなるわけですが、その際に、職場を観察していると何かしらの事象があるはずです。職場にいる誰かと誰かが激しく言い合っていることもあれば、注意深く見ていると、誰かと誰かが全く会話していない。誰も自分のところに相談に来ない、なんてこともあるでしょう。そうした際に、そのことをどう認識するかでその後のアクションが変わってくるでしょう。

 

多くの管理職はこうした状況に対して、「問題ない」と認識してしまいます。職場は健全でうまくいっていると。一方で部下の側からすると、相談しにくい上司だ、職場がギスギスしているなどなど、色々と不満があり、それを放置していると映ります。状況に対する認知の違いによって、課題感や対策を取る必要性の有無に対する認識が変わってきます。

 

もう少し踏み込んで観察すると、管理職の側はうまくいっていると認識したい傾向にあります。なぜならば、うまくいっていないなら、何らか介入が必要になる=仕事が増えるわけでして、うまくいっていれば余計な仕事をせずにすみます。もう少しいうと、うまくいっていないわけですから介入に対し、かなり注意深く、労力もかけて、対処することが必要になります。つまり大仕事です。また、失敗することもあり得るでしょう。そうすると上司としての面目も潰れてしまうかもしれません。あぁ、あの人は役に立たない、と思われるのも辛いです。

 

一方で、うまくいっている職場なんてそんなに多く存在するはずがなく、多くの職場は何らかの問題を抱えています。それを認知できず、もしかすると違和感に気づいていながらスルーすることで、不健全な職場が放置されていることが多い。その一方で、多くの管理職はそれを認知すらしていないということで、改めて認知の重要性に気付いたということであります。おたくの職場はうまくいってないよ、と伝えたところで、それを言葉通りに受け止めてくれるはずもありません。その方の認知や受け止め方にどう働きかけるかが腕の見せ所となってくるのだと思います。