manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

認識の変化と成長

みなさん、こんにちは。

 

私がサッカーを本格的に始めたのは大学生の頃でして、当時は素人でしたが、幸いなことに試合に出場する機会に恵まれていました。ディフェンスのストッパーというポジションで敵フォワードに対峙し、ドリブル突破を防いだり、シュートをブロックしたりすることが主な役割のポジションだと捉え、試合に出れる僥倖のあまりに、本当に精一杯役割を果たしていたと思います。

 

経験を積む中で、他のポジションを経験したり、技術を習得したり、走力が上がったり、体力が落ちたり、少しサッカーを離れたりする中で、自分の中に変化が起こっていったのですが、その中で一番大きな影響があったのが「認識」の変化だと思っています。冒頭のようなサッカーを始めたばかりの頃は、チームの中で自分に与えられた役割を一生懸命にこなす。指示を出してくれる後ろの選手の指示に従い、自分のポジションを決めたり、敵フォワードの出方に対応することがサッカーというスポーツだと認知していました。

 

時と経験と知識を一定得た後で、改めてサッカーというスポーツを捉えると、「集団で戦う」スポーツだと認識しています。指示やコーチングによって、味方のポジショニングをコントロールした上で、敵のボールを奪いにいく。攻める際も、数人でアイコンタクトをした上で、パス交換をして敵の守りを崩しにいく。こうした際の振る舞いは、守備の上である与えられた役割を頑張ってこなすとは大きく質の異なる行為です。と、偉そうに書いていますが、できているかどうかはさておき、スポーツを捉える前提が大きく変わっていまして、そうした際に学ぶこと、重視することは変わってくるのはいうまでもないでしょう。個に重きがある場合は、ドリブルやシュートなどの技術の向上や体力・筋力の向上に向かうでしょうし、組織に重きがある場合やパスや集団で守る際に必要な状況把握の力やフォーメーションの知識、声がけや状況を読む力が大切なのだと思います。何を磨くのかが大きく変わってきますね。

 

前置きが随分と長くなりましたが、仕事の方に話を移しても、同じようなことが言えると思います。例えば、法律の専門家、となると、法律の知識や判例などをよく知ることが大切なのかもしれませんが、法律チームを率いるとなると話は違ってくるでしょう。適切に指示をし、無駄な仕事をさせない部下の使い方やお客様と適切なコミュニケーションを取る能力の方が大切なのでしょう。

 

さて、これを会社役員に目を移すとどうなるか。私の中に明確な答えがあるわけではありませんが、それはいわゆる専門家やチームリーダーとは異なる認識をしている必要があるように思います。会社全員が自分の部下で、会社が永続的に発展するような組織になっていくための働きかけはどうすればよいのかを考えた上で、営みが一過性のものとならないような工夫も必要です。社員への情報発信や株主とのコミュニケーション、お客様幹部への応対も必要となります。ということで、改めて会社役員として、自分が適した役割を果たせるような「認知」を構築しなければいけないと改めて感じた次第であります。