manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

とにかく偉い

みなさん、こんにちは。

 

まだ20代の後半の頃でしょうか。当時の上司が話していました。「〇〇本部長は普通の本部長より格が高くて、偉いんだから、ほにゃらら」と。ほにゃららの部分はよく覚えていませんが、偉いから、みんな言うことを聞かないとダメなんだ、というようなことであったように記憶しています。当時、「ふーん、そうなんだ。じゃぁ、偉いんだろうね」と思っていましたが、その方と一緒にあまり仕事をすることはなく、むしろ社長と一緒に仕事をしている中で接している限りでは、あまりそういう印象は受けませんでした。特定の役割・機能を預かっているわけではなかったので、むしろ権限がなくて「逆じゃない?」と感じたくらいでした。

 

さて、今になって振り返ってみると、確かにその際にその方に期待した役割は非常に大きくて、通常の役職よりも高い地位の人を任命したのだろうと推察します。ただ、その方はいわゆる普通の偉い人でしたので、自ら必要な機能を定義したり、権限を求めることなく、社長からの指示に対し、何も持たずに社内を駆け回り頑張っていました。ただ、残念ながら、うまく機能することができず、当時の社長からも、以前の役割では社内を駆け回って、周りを巻き込んで活動を大きくできていた、そこを評価して今のポジションに置いたのだが、イマイチだったね、という評価でした。ついでにいうと、当時の上司の経営企画部長から、そのアサインした社長はMBAホルダーだから、経営・組織マネジメントには詳しいよ、ということを聞いていました。今にして振り返ってみると、それはそうだったのでしょうが、生きたマネジメントで経験が豊富だったのかといえば、そうではなかったのだと思います。

 

さて、話を現在に戻して、この「偉い」について、少し考えてみたいと思いました。というのも、統合した2社のうちの1社が、親会社から天下ってくることが前提で、天下って来た方は「偉い」ので、みなさんは彼の言うことを聞くべき、と言う空気がありました。これに対して、もう一方の1社は「そんなの関係ない」と、大いに交わりませんでした。その話はまたの機会にするとして、「偉い」について話を戻します。

 

確かに、天下ってきた方々は、親会社ではそこそこのポジションで「偉かった」のだと思います。ただ、何か組織マネジメントの訓練を受けているわけではなく、上司のお題に対し、持てる知恵と人脈と経験と技をもって解いてきた結果、その功績を評価してもらっての「偉い」だったのだと思います。どこに行っても通用する実力と言うよりは、その組織で脈々と貢献してきて、その環境での「偉い」なのでしょう。また、多くの場合、何か特定の専門機能に組み込まれているわけではないので、専門性が培われているわけでもなく、一方で、同じ組織に長くいることが多いので、高い対人能力・コミュニケーション力を基に組織を動かしていく能力が高いわけでもありません。

 

結果、過去の経験から、「こうあるべきではないか」と、大所高所から発言をし、それをありがたいと思ってもらえていると「錯覚」しています。これは私の評なので、少し偏っているかもしれませんが、多くの場合は、「ははー、ありがたや」と受け取った後、それを恭しく金科玉条のモノとして神棚に飾ります。ですが、実際の運用では使うのが難しいので、運用は自分たちのできる範囲で対応します。言った方も徐々に「現場はできない」ことがわかるわけですが、それ以外のコメントの仕方が分からないので、これまでの経験に沿った話をしてしまいます。さて、この「偉い」は一体何なんだろうかと思いまして、取り留めもなく長々と書いてしまいました。

 

詰まるところ、何を申し上げたかったのかと言うと、「偉い」よりも、身に付いた経験と実力が大切なんだろうな、と感じたわけです。かく言う私もまだまだ修行は足りませんので、これからも折に触れ自分を見つめ直していきたいと思いました。