manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

頑張りと業績

みなさん、こんにちは。

 

今月は経営者のOBの方とお話しする機会が多くありました。みなさん、各々面白いお話で、示唆に富んでいまして、色々と考える契機となりました。その中での話です。従業員の皆さんは等しく頑張っていて、それが業績に効いていることもあれば、効いていないこともある。業績に効くような頑張りを、どうしたら皆ができるようになるのか。という問いかけをいただきました。

 

なるほど。確かにアメーバ経営は一人ひとりの頑張りが自分の所属する部門の業績に影響しているのかどうかがわかります。いわゆる業績管理の枠組みも同じような考えから来るのかもしれません。これらの経営ツールでタイムリーに自部門が儲かっているのかどうかが分かると言うことは確かに素晴らしいことなのでしょう。

 

ですが、現場に行けば行くほど、業務量が多く、それを一生懸命にこなしているだけで、毎日が終わってしまう。忙しいのはある意味では麻薬のようなもので、それに没頭し、日々を過ごせてしまいます。生産性が上がるような工夫はここにあるとは思いますが、それが大きな力になっていくことは難しいようにも多います。各々の職場で小さな収益改善が積み重なることもあろうかとは思いますが、それが大きなうねりになるかといえば、それは難しいでしょう。

 

詰まるところは、ひとり一人が知恵を絞り、現場の運営に工夫をし、お客様との会話で事業を拡大できるような強さがなければ、途端に元の忙しい毎日に戻ってしまいます。その方が日々を楽に過ごせますし、変わろうとすることには多くのエネルギーが必要になります。上司がチャレンジを後押しして、小さな成功を認め、前進したことに「いいね」を出し続けることでようやく少しだけ物事が前に向かっていくでしょう。

 

さて、こうした工夫をしようとする姿勢や知恵は、日々のオペレーションを粛々とこなしていて生まれてくるかと言うとそうではありません。日々の事業活動から自然に生み出されないとすれば、そこには何らかの仕掛けが必要となります。確かに言われてみて初めて認識したことなのですが、この手の工夫ができていたかと言えば、できていなかったように多います。

 

いわゆるお仕着せの全社活動や改善活動ではなく、自分たちの血肉になるような活動を起こすには、ある意味でのトップマネジメントのコミットが必要になると思います。トップマネジメントの姿勢が「なんでもいいから活動してよ」と言うことではなく、自分たちがより豊かになるための知恵を蓄えていく、行動に移していく、そのための準備活動にコミットする。この姿勢が何より大切なのだと思いました。