manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

経営として成し遂げること

みなさん、こんにちは。

 

オーナーでない限り、経営者として与えられた期間には限りがある事について以前触れました。それでは、その限られた期間の中で、何をどこまでできればよいのか。このことについて考えてみたいと思います。

 

例えば、私がとても優秀な営業であったなら、仕事の獲得を通じて、会社と個人の成長に貢献することがよいのかもしれません。また、優秀な企画マンであれば、新しい商品やサービスでの事業開発によって貢献していくのがよいのかもしれません。

 

ただ、これらは経営者の貢献として、適切なのでしょうか。昔、リクルートHDの経営企画の方とお話しした際、部員は4名で部長と新事業コンテストの事務局2名とアシスタントということを伺いました。何か検討が必要なことがあれば、ボストンコンサルティングマッキンゼーに頼む、ということでしたが、それにしても少ないなぁ、と思った記憶があります。

 

みなさんご案内の通り、リクルートは新しい事業を生み出し続けていて、その事業開発を通じて個人の成長機会を獲得しています。そのような企業体であるが故に新事業を従業員の皆さんから募り、実現につなげるコンテストの枠組みを毎年呼吸をするように営んでいることが大切なのだと思います。そして、その営みが形式的に行われているのでは無く、知恵を出し足掻き続けることが風土として根付いている状態となってはじめてコンテストも生きてくる。経営企画の話に戻ると、そういう状態を実現し、維持し、高まっていくためには新事業コンテストの事務局は経営の営みの中の重要機能なのだと思いました。

 

この話はもう何年も前の話なので、今、どうなっているのかわかりませんが笑、今の立場で考えて見ると、そういう意味合いがあったのではないかと考察しました。

 

さて、「成し遂げること」の話に戻ります。私が実現したいことの1つに、上司と部下が対話とフィードバックを適切に実施し、上司と部下が高め合う世界観を持ち込むことがあります。これは、上司も部下もある程度訓練されていないと実現できませんし、自分たちだけの力では難しいかもしれません。上司も言いたくないことを言わないといけませんし、部下も聞きたくないことを受け止めなければなりません。

 

また、これは今日やりたいなぁ、と思って、明日から急にできるようなことではありません。リクルートさんの新事業コンテストも最初からうまく行った訳ではないでしょう。試行錯誤の繰り返し、トレーニングと実践の繰り返しで強くなっていくことだと思います。筋肉のようなものでしょう。筋トレをして組織全体が強くなるような活動をして、経営陣が変わってもそれが受け継がれていくような、そんな功績が残せたらよいなと感じています。

 

着任後にスタートダッシュで「ここへ!」という今の場所ではない目指していくビジョンを出せればよかったのですが、生卵に近い半熟の私には、行き先を設定するのに時間がかかってしまいました。残念なので、次に機会があるなら、着任時に打ち出してみたいものですね笑。