manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

サクセッション

みなさん、こんにちは。

 

時節柄、サクセッションプランを考える機会がありました。今いる人員から次の自分のポストとして推薦できそうなメンバーを考えていくわけですが、当然ながらこの方が直ぐに変われる逸材だ、というような方がいるはずはありません。とはいえ、消去法で敢えて誰かを考えてみて、ディスカッションに臨みました。

 

まぁ、だめだろうなと思っていたのですが、やはり、報告を受けた方からは、いやいや、そういうことを聞きたいんじゃないよ、という反応です。確かに言われてみれば、その通りなのですが、今すぐ代わる前提ではもちろんありません。ですので、そんな消去法の話が聞きたいわけではなくてということです。ですが、この指摘を言われてみるまでは全く気づきませんで、反省しかありませんね。

 

例えば3年あるとして、今は不足しているこの人にこれこれこういう経験を積ませていって、満ちて行ったとしたら、その彼に任せよう。という塩梅です。なるほど。さて、その前提を置いて、あえて思考実験をしてみたところ、当然ながら、今の会社にはそういう素地を持っている方がいるかと言えばいません。親会社や他の方向を見てみた際にはどうか。確かに、任せてみてもよいかもしれない、という方はいなくはありません。そういう風に考えていけばよいのかと、わかったぞと一旦は膝を打ちました。

 

ですが、改めて深く考えてみますと、そこで指定した人は自分の部下ではありません。ですので、3年で私が望むような経験を積ませられるかというと、そういう流れにはなかなかなりにくい。とすると、当時、私がこの会社にきたようなチャレンジポジション、つまり、やったことはないが、準備の経験もさせられないが、将来が期待できるので、選んでみる、ということにならざるを得ないように感じます。

 

さて、もう一段掘ってみます。今度は会社の社員の目線で言えば、そんな人が社長や取締役でやってくるのはどうなんだ。ともなるように思います。確かに、株主側の主張としてはわかります。グループ経営ですし、株主の代表として、代表取締役社長がいるわけですし。ですが、「初めまして、私が社長です」という社長が機能するような会社なんて、果たして存在し得るのかというと、私自身の経験をもって考えると、それはすごく難しいようにも思います。当然、そのための準備にベストを尽くしたとしてもです。

 

なんてことをつらつらと考えていくと、サクセッションプランを作るという営みはとても深いなぁと感じ入った次第です。一方で、これがきちんと考えられてこなかった今までというのは、逆にいうと非常に微妙な状態で次の社長や役員を決めていた、ということなのでしょう。送られてきた社長は神輿に載せられれ、次々と報告の予定が組まれるものの、自分のイニシアティブで何かの施策を成していくことはない。受ける会社側からすれば、アドバイスありがとうございますと、スルーしてしまえば、その後、実行が成されたかどうかの確認も入りません。まぁ、誰も社長や役員なんてこれまでやったことがないわけですので、こういう状況となるのも「やむなし」ではあるのですが。

 

さて、このような難しい継承の営みを3年に1度、何も考えずに無邪気に実施してきて、創立何十周年ということであれば、それはなんというか、うまくいっているはずがありませんね。だから、これからも同じで良い、なんてことは絶対になくて、流れを断ち切り(多分これは誰かが頑張ればできる)、その新たな流れを力強く続くモノにする努力を含めてのサクセッションプランですね。うーん、ますます奥が深い笑