manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

役員のお言葉

みなさん、こんにちは。

 

自己紹介に書かせていただいた通り、私はとある大企業から子会社の中小企業にマネジメントとして出向している立場です。そして、想像に難しくないですが、同じような立場の方がいまして、新たな方はこの4月から新たな役員の立場になった方です。そして、私と同じようにその前は部長職だった方です。

 

2年前に出向してきたばかりの頃を思い出しながら、その方を観察をしていますと、色々と気になるところがあります。その中で一番大きく気になることがありまして、それは「総括のコメント」だったり、「訓示」を述べるような所で、どうにもメッセージがシャープではありません。その彼が個人的に気になることを質問してしまったり、何がよいのか論点が定まらない中でのヨイダシだったりでして、うーん、どうにもお上手という感じではありません。

 

色々と原因はあるのでしょうが、一番の原因だとはやはり「場数が少ない」ことなのではないかと思います。私が着任した頃は、乾杯の挨拶だったり、毎月の朝礼だの、色々ありまして、当然ながら最初の頃は何を話せば良いものかと悩みながら、嫌だなぁ、とも思いながらコメントをしていました。時節柄、コロナ禍で、難しいのですが、そういう機会はめっきり減りました。そして、総括や訓示はいつもネットワーク経由。相手側の反応は正直全く見えませんし、手応えもありません。上手く行ったのかどうなのかもよくわからない。すごく磨きにくいのではないかと思います。

 

かく言う私も、もちろん最初から「できる」状態ではありませんでして、自分の中から沸き起こるものもなければ、伝え方もいまいちだったのではないかと思います。1対1での会話であれば、相手の思考の状態を感じ、抽象度を合わせ、ロジカルに会話する中で意思疎通は容易ですし、納得の有無は明瞭です。これが1対多となると、聴衆の定義から始まり、当然ながらコミュニケーションの密度は下がる中で何を伝えるかを練り込んで、それを限られた時間で伝え、聴衆に行動変容を起こすまでを目指します。

 

学校の校長先生ですらあれほどグダグダなわけですから、この4月に昇進した人がそんなに簡単にできるようになるようなことでもないでしょう。さて、そうこう書き連ねているうちに先日コーチと会話したことを思い出しました。そう、聴衆はそんなに詳細に覚えている訳ではなく、なんとなく印象に残った言葉を受け止めて、バクっと感触を得るだけなんじゃぁないかと言うことです。うーん、確かに。みなさん、思い返していただきたいのですが、そもそも校長先生が言っていた何かを記憶している方はいらっしゃいますでしょうか。少なくとも私は全く覚えていません。一つもです笑

 

という目線に立てば、こちらが気持ちを込めて、魂を込めて、言葉を紡ごうが、受け取る側がこっちを向いていないと意図は全く通らない。加えて、紡ぐ言葉もあまり長々と論理展開しても、その内容が論理的に聴衆に通れば奇跡。であれば、ガッツや情熱・魂の総量や熱量が大切で、そこが高まらないとなかなか伝わるものも伝わっていかないということですね。うーん、奥深いです。こういうことを考えていると、まだまだ私も発展途上であります笑