manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

本当に磨くべきは

みなさん、こんにちは。

 

多くの大企業に勤めるみなさんは、子供の頃からよく勉強をして、生徒会の役員なんかもやったりして、優秀な学生時代を過ごして、大学(院)を卒業して、会社に入ったのではないかと思います。ベースとなる知識量だけではなく、知識を習得する学習力、論理的に考える力、コミュニケーション能力も高い方が多いのではないでしょうか。事務処理能力が高く、交渉力もあって、調整力も高い。

 

いろいろな難題を解いたり、大きなプロジェクトをこなしたり、受注を獲得したりと仕事上でいろいろな成果を上げて、ある時、管理職になった瞬間に優秀な方ほど戸惑うことになることを以前にこのブログでも取り上げましたね。そして、困った時に、この手の優秀なみなさんが何をするかというと、勉強をしてしまいます。本を読んだり、研修に行き、マネジメントの考え方や要諦を学んできます。そして、学習をした結果、知識を獲得してきます。かく言う私もそうでした笑

 

なるほど。こうすれば、よかろうなのね、と理解が深まったところで、実践します。そして、おめでたいことなのですが、できているような感覚を得てしまいます。そして、更なる学習に入り、更にレベルが高まっていくと誤解します。ちょっと待ってください。マネジメントがそんなに少し学んで、少しやってみて、すぐにできるようなことであれば、苦労しない。。。のですが、みなさん割とこんな感じになっています。

 

「私はコーチングを学んだことがあります」、という方がコーチをしている様子を見たことがありますが、なんというかとても不思議な感じでした。「なるほど」「そうですね」「どう感じましたか」など、教わった通りに、対話している様子が感じられましたが、見ていても一向に深まっていきません。ただ、習った通りにやっているので、「私は大丈夫」という様子が伺えました。なるほど。

 

相槌を入れる言葉のタイミング、「いいね」の言葉のかけ方、この辺りにも上手・下手が出てきます。質問も本当にいろいろな問いかけが無限にあります。褒める様子も本当に褒めて欲しいことではないことを一生懸命に褒めている光景を何度も見ました。対話に関していえば、話し手の立場で考えて、話し手の言葉に集中することがまず大切だと思います。自分が理解を深めるために質問をするのではなく、話し手が前に向かいたいのであれば、前に向かえるような働きかけとなる言葉をかけます。思考を整理したいなら、考えを整理するためのフレームワークを示し一緒に整理することが必要ですね。主語は自分ではありません。自分が軸になって考え、自分の主張や意見を伝えることが目的ではないのですが、この辺がなかなか難しい。また別の機会に触れたいと思います。

 

何を言いたいのかというと、この手の「営み」は試しては振り返って、反省点を捉えて、直す/直せる一歩を踏み出し、また反省しての繰り返しが大切だと言うことです。そうした際に、本当に大切なのは他者からのフィードバックとそれに向き合うことだと私は思います。フィードバックをしてくれる相手を見つけて、フィードバックを真摯に受け止めることができれば、高みに向かって歩み出せる能力が身に付いていると思って大丈夫だと思います。

 

そう、本当に磨くべきは「あ、この人、フィードバック聞いてくれそうだ」と周囲に見せる雰囲気作りと、「耳の痛い言葉」に自分なりに向き合えるチカラではないかと思いました。そう、話は最初に戻るのですが、そういうところを磨くのではなく、学習し知識を獲得することばかり取り組んでいる方は少し振り返ってみてください。