manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

大企業のオヤジ達

みなさん、こんにちは。

 

少し前に「中小企業のオヤジ達」という記事を書きましたので、対となる「大企業のオヤジ達」を書いてみたくなりました。もしかしたらあまり大企業に馴染みの無い方もいらっしゃるかもしれませんので、少し解説しますと、大企業は機能の分化と役割分担が高度に進んでいます。その流れで、出世する方もいらして、○○機能担当役員となっていることがあります。人事担当役員や経理担当役員などがわかりやすい例ですね。他にも営業担当役員や研究所担当役員などもあるケースがあります。事業部門はとある事業の長から、それを束ねた組織の長になり、社長になったりするケースもあるでしょう。

 

ということで、その道・その事業のプロがたくさんいらして、さまざまな角度から議論をしながら、最適解を探っていくので、とてもよい経営ができる、なんてことがあるとよいのですが、実際には難しい景色がそこにあるように思います。経理担当としてはAとすべき、人事担当としてはB、営業担当としてはCと各々見解を述べます。最終的に決めるのは社長だったり、事業の責任者がどうしてもやりたいということが推進されたりします。もちろん、どうしても機能担当役員から見てNGな事象であればSTOPとなりますが、実際には稀でしょう。

 

結果、全体を総括する立場が頂点の社長+会長くらいとなります。副社長のフクは幸福のフクと言われるくらいですので、副社長は割と上手にポジショニングすることが多いような気がします。責任のラインで直接的な位置付けにいない場合にはどうしてもそうなってしまいますね。

 

人というのはなかなか難しいもので、自分の役割はここだよと決められてしまうと、そうなのね、と守備範囲を決めてしまいがちではないでしょうか。野球でもサッカーでもそうでしょう。ライトフライをサードが捕球しにいくと怒られますし、センターバックがいつも敵ゴール前にいるとしばかれます。みなさんで分担するのですが、キャプテンだけがチーム全体の運営に責任を負うというわけです。

 

大きくなると機能を分けて責任分担しなければ、運営できません。ルールもガッチリあって、それに従わないモノはなんか微妙な空気に当てられますし、守備範囲の間にポテンヒットとなるものや全体を束ねる機能がどうしても弱くなってしまいます。ガバナンスというか牽制機能が働き、大企業として適切な振る舞いができていると思うか、それとも中小企業のスピードや思い切りの良さが失われていると思うか。もちろん、大企業もいろいろですので、一概にどうだぁ、とは言いにくく、カンパニー制での擬似的な企業運営だったり、CxO制での社長の分身としての新たな役割の分担なども試されている企業も多いでしょう。とはいえ、やはり力を発揮しにくい構造になっているような気がしました。