manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

対立と新たな視点

みなさん、こんにちは。

 

年末年始にコーチ・エィ鈴木社長の「経営チームをつくる」を読みました。経営陣がチームとなることにはかなりの難しさがある一方で、真の意味でチームとなることの大切さが取り上げられています。小難しい理屈が並んでいるというよりは、これまでのエグゼクティブコーチングの経験に基づく実体験と実感が書かれており、良書だと思います。

 

さて、折角ですので、この本からの学びとして「対立」という概念について、取り上げてみたいと思います。私の事をよく知る皆さんには敢えて今更書く必要はありませんが、私は「調整型」でして、「対立」を好ましいものとはとらえていません。

 

違う意見があったとしても、「あぁ、そう見えているだな」とか、「あぁ、そう考えているんだな」とうことで、適度に受け止めたり、流したりしています。ですので、人によっては「のれんに腕押し」と感じる方もいるでしょうし、よいように捉えてくれる方は「しなやか」と感じていただけることもあるのでしょう。

 

話を戻して、チームに対するイメージとして、ある一つの目的に向けて「統合」されている状態が良いと思っていました。県大会出場だったり、日本一という目標に対して、チームの構成員が一致団結し、知恵と努力を結集して、ゴールに向かうイメージです。

 

ですが、この本では、チームの中で「対立」を適切に起こすことが大切であると触れられています。「対立」により、「新たな視点」が獲得できる、というわけです。上記に触れていますように、「対立」は好ましいものではないと考えていましたので、正直に言うと「嘘でしょ」と思ったわけであります笑

 

ですが、読んだ後に、考えて、振り返ってみますと、対立により「新たな視点」が獲得できたということは確かに当たっているような気がします。これまでブログにつらつらと書いてきたことも、大小さまざまな「対立」を振り返ることで獲得してきた新たな視点です。

 

なるほど。であれば、「対立」についてのとらえ方を変えるべきだと思いました。これまで「対立」は、規律を乱す、統合を妨げる厄介な概念で、邪魔ものでしかなかったわけです。ですが、「対立」が新たな視点を獲得する機会であれば、対立が無い状態は新たな視点を獲得する機会がない状態であるということです。

 

そうすると、「対立」そのものが悪いということではなく、「対立」の処理の仕方、受け止め方が大切ということになります。これまでの会社生活において、対立=悪としてきたところがありまして、「対立」に正面から向かい合うことを面倒だと感じていたところは否めません。ですが、この「対立」を「新たな視点の獲得の機会」ととらえ直すことで、「対立」への向き合い方を変えていくことができるように思えてきました。

 

とはいえ、実際には「対立」や「意見の違い」には「感情」という厄介な要素がONされますので、面倒であることは変わりがないのでしょう。ですが、前向きに向かいあうべき対象として、今後はとらえていきたいと思います。加えて、「対立」や「異なる意見」を挟ませないように振る舞うことは、「新たな視点」の獲得機会をゼロにしてしまうということですので、「あぁ、ちがうなぁ」と感じる時でも、人の意見はじっくりと聞くことを大切にしたいと思います。