manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

伝えるべきか否か

みなさん、こんにちは。

 

以前、経営企画にいた時の話です。なんの報告かは具体的に覚えていないのですが、ある役員が社長にとある報告をしました。結果、「何を言いたいのかわからん」と無下にされたのですが、そのことを受けて、その役員が配下のメンバーに対して「社長から活動をご評価いただいた」というような内容のメールを返していました。うーん、どういうこっちゃ?と思ったことを覚えています。

 

さて、先日の予算進捗会議の続きです。事業側と管理側で一揃え材料は整えて、全社での確認の場であります。ある程度の材料は出し尽くしたところでの最後のまとめの指示事項となります。大切な場面ですね。

 

予算管理については事業の特性や管理者(事務局)のセンスや好みもありますのでこうすれば必ずうまくいくという正解はないことだと私は捉えています。一方で、長年ある事業にずっぼりと浸かっている方からすると「こうであらねばならぬ」というお作法のようなものがあろうとも思います。

 

そこの感覚やセンスが合わないことも根っこにはあるのですが、コメントは皆さんが納得する内容ではありませんでした。さて、どうしたもんかな?と言うことを会議の後に話し合いました。事業側からすると、ここで追加の指示を出すと皆を信頼してないのか?と思われる、そもそもの方針に覚悟が見えないなどなど。確かに主張はわかります。モチベーションだったり、納得感だったり、事業を束ねて行くに際して、これ以上の指示は出したくないということでした。

 

さて、冒頭の話にも通じるのですが、社長から言われた事をそのまま現場に伝えてしまうことの影響をどう捉えるのか?が論点になります。社長も事業側も目的は同じはずです。ですが、ちょっとしたコミュニケーションの不具合で指示や思いが、現場まで連鎖していきません。

 

冒頭の話は、ある意味でわかりやすく、報告をした配下のみなさんに社長の「何を言いたいのかわからん」を返してしまうと、モチベーションも下がるし、報告した幹部は何やってくれてるの?となりますし、組織運営の面からはご利益はまったくないと言うわけです。

 

少しわかりにくい面はあれど、今回の予算の議論でも同質のことが起こっています。先日の話に近いですが、将来をどのように迎えたいのかは同じ思いのはずなのに、発する言葉によって、受け取り手の感情が反応して逆回転していまっています。

 

少し前なら、笑い飛ばしながら、「社長にダメ出しされちゃって」と伝えてしまったことも、ある程度の立場にもなるとそんなに簡単にはできないということなのでしょう。率いる人の数が多くなると受け止め方もさまざまであり、組織として持っている責任も大きく、キーマンに呆れられるわけにもいきませんからね。何を言いたいのかというと、何でもかんでも正直に全部落とせばよいわけではないということでしょう。