manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

よかった過去とよくない未来

みなさん、こんにちは。

 

先日、予算の進捗会議でこんなことがありました。コロナ禍の中で、我が社も業績が厳しくて、予算の進捗会議も雰囲気が悪くなります。管理する側もされる側も「いやいや、そうじゃないでしょ」という空気を遠慮なく発して行き、行き着くところまで悪くなりました。

 

うーん、と思いながらも、観察していると、参加者の一人が、過去に辞めた責任者を引き合いにだして、「○○さんの時は、きっちり管理していた」とクリティカルな一言を発してしまいました。参加者の皆さんもさすがに呆れてしまい、私もそりゃないよなと感じてしまいました。

 

その彼が言いたいことの本質は、予算管理の集計表にきっちり数字を入れさせて、それをしっかりみて、状況を把握することが責任者の務めであると言いたかったということでしょう。主張そのものは正しいですが、言い方が非常によくないですね。

 

今付き合っている彼女に、昔の彼女はちゃんとやってたからよかったと伝えているようなものでしょう。今付き合っている彼女に呆れられる以外の効果はありません。ですが、昔の彼女がやってくれていたことが、彼の常識に整合するところで、それが当たり前なんだと思っているので、当たり前のことができていない事態に対し、何とかさせたい、考え方を変えさせたいという思いの中で出たひと言なのでしょう。

 

職務を全うするためにはとても大切な事柄ですので、数字を適正に管理することは確かに大切です。ですが、発言があまりに稚拙です。受け取った側が「あぁ、こいつだめだな」とあきれるくらいで済めばまだよいのですが、別れた彼女を引き合いに出されると「そんなの死んでもやらない」ということにもなりかねません。

 

もう少し言うと、それは本当にその責任者が優れていたからできたということではなく、周囲のサポートであったり、関係性であったり、意識づけや動機付けが適切に行われていたが故になされていたことのようにも思います。であれば、やはり「昔の彼女ならやってくれていた」という話は適切ではなく、今の管理者が動機付けされる言葉と実現に向けたサポートとして、自分たちはこういう手伝いをするので、ここは皆さんでお願いします、というようなことを明るく前向きに話せればよかったのでしょう。

 

別れた彼女との素敵な暮らし(過去なので美化されています)に思いを寄せて、今はいまいちと思うことはとても不健康で、今の彼女と前向きに楽しい生活を送っていくためにどんな経験をしていこうか話そうという姿勢にならなければ、その彼女にも失礼です。将来に向けて、楽しい思い出を作るために、今後よい時間をどう過ごそうか、そのために今の自分たちの良くないところはこのように変えていこう、と話ができれば素晴らしいですね。軽く書いていますが、日ごろの暮らしを振り返ってみると、そんなに簡単なことではないようにも思えてきました笑