manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

スキルと行動

みなさん、こんにちは。

 

以前から自分の部門では取り組んできたことですが、この会社に来てからは会社レベルで研修やワークショップ、コーチングを主催することが増えました。最初の頃は躊躇していたところもありますが、今では事務局も受講者もそれなりになれてきたのか、この手の活動は増えてきたように思います。そして、研修やワークショップの終わりには必ず同じことを言っています。「みなさん、今日学んだことは必ず使ってください」と。

 

というのも、ファシリテーションスキル、プレゼンテーションスキルにしても、何にしても、今日習ったことを、今日から使うことは皆さんハードルが高いと思ってこうお願いするわけであります。

 

さて、先日、新たに設立した会社の社長になった方にご挨拶してきた際に、この手の話になりました。研修でのスキルの習得そのものは確かに一定進んでいるのに、なぜだかそれが活用されない。周りを見渡しもおそらく数名でしょう。というのもその後ろにある価値観や行動様式が変わっていないから、いくらスキルを習得しようが使われないということでした。

 

なるほど。確かにそうですね。新たに習得したスキルを使おうとすると、どうしても最初はうまくいきません。うまくいかないことに対して心理的なハードルがどうしても出てきます。かっこ悪いとか恥ずかしいとかその手の感情ですね。うまく使えないとダメなんだ、と気負ってしまう真面目な方もいるでしょう。

 

ですが、何より使ってみないと、うまくできるのかどうかもわかりません。実は使ってみたらすごく上手かったり、周囲から評判がよいことがあるのかもしれません。なのに使う前から、躊躇していたり、場合によっては使わないまま忘れてしまうこともあります。スキルが定着することもないでしょう。

 

同じようにコーチングでよい気づきを得ても、ワークショップでこうすればよいね、ということが導き出しても、そのゴールに向けて動けない方々をたくさん見てきました。きっとやらないだろう、どうせやらないだろうと、見過ごしてきたことの裏には、価値観や行動様式に影響を与えることの難しさがあるのだと思いました。

 

ということで、大切なのは価値観や行動様式に手を入れるということですが、ここは大変難しいようにも思います。観察していると、例えば、昇格のタイミングで一段上がろう、であったり、大げさですが命に関わるような出来事があって人生への向き合い方がかわるとか、そんなレベルなようにも感じます。

 

こうすればよかろう、という答えがあるわけでもありませんが、少し観察しながら、価値観や行動様式に手を入れるにはどうしていけばよいのかを少し考えていきたいと思いました。

 

昨日取り上げた360度フィードバックについても、フィードバックをもらった人がそれをどう受け止めて、行動を変えれるかどうかも、同じようなところがあるのかもしれません。折角の研修も360度フィードバックのありがたい指摘も、活かすも殺すも価値観や行動様式で決まってくるということですね。