みなさん、こんにちは。
風土なのか業界特有なのかはさておき、今の会社では、上司が部下を従わせようとする光景をよく見かけます。無駄なことをしようとしてるなぁ、と思いつつ、人がサービスを構成し、それを商品にしているのでそうなっているのかもしれません。
話は少し変わって、フィードバックについてです。「日本の人事部」によると『ビジネスにおけるフィードバックとは、行動や成果に対する評価内容を伝え、より良い結果へ導くための手法を指します』とのことです。
私は大切なポイントは「導く」だと思います。上司が部下の行動やアウトプットに対して評することが何らかの働きかけとなり、部下の行動が望ましい方向に変わっていく。キレイに言うとこんな感じですね。
ただ、実際には物事はそんなにキレイでも、簡単でもありません。「ここがダメなんだ」「だから、こうしろ」「言うことを聞け」と上司の側も働きかけ慣れていなければ、部下の側もフィードバックを受け慣れていません。たとえ適切なことを言われていたとしても、そんなに素直に受け止められら人は多くないでしょう。
結果、上司が部下を屈服させようと強い言葉を発して、部下を黙らせ、言うことを聞かせたつもりになってしまっています。部下はその場では反論しないだけで、当然ながら従ってはいません。
また、以前の職場で、論理的に追い込んでいって、相手をやっつけてしまっているシーンもよく見かけました。これも同じく、恨みを買うだけで、行動は変わらないでしょう。
さて、こういう屈服や論破をする人たちに対し、それは意味がない行為なんだとフィードバックしてみましょう。きっと、これまでの経験からそれを成功していると感じていればいるほど、変えようとはしないでしょう。
ここでひとつの疑問が起こります。さて、その成功は果たして本当に成功なのかということです。上司や周りから見ると、成功からは程遠いのですが、本人はそれが成功と信じています。
何故こんなに不思議なことが起こるのでしょうか?そうなんです。上司が適切に部下のアウトプットに評価をして、それを部下に伝えていないからです。
4月から、新たな人事制度を開始しますが、そこには対話とフィードバックを大切にしたいと思い、制度にも日々の対話が起こるような枠組みを盛り込んでいます。
身も蓋もありませんが、かなりの確率で、最初はうまくいかないと思います。ただ、これは大切なことでよりよい会社に変わっていくには方向としては必ず正しいと思います。ただ、思惑通りに事が行われるようになるにはいくつかの超えなければいけないハードルがあります。屈服をフィードバックに変えれるような働きかけをしていきたいと思います。