manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

年功序列と順番待ち

みなさん、こんにちは。

 

人事制度の枠組みでは、実際の運用で表現されると思うのですが、年功序列という考え方があります。我々が新たに導入した新人事制度では、もはや年功序列ではないよ、と打ち出していますし、実際にそうしていこうと考えています。

 

さて、先日、親会社の方面で人事についての会話を聞く機会がありました。昔はさほど気にならなかったのですが、「彼は何歳なの?」「入社年次は?」といった問いかけが割と普通に出てきます。むむむ。聞いていると、どうやら、「お年頃」の誰それにポジションをという流れのようです。

 

たしかに、年功序列で徐々に登っていく人事の運用であれば、優秀でも若い方は上がりにくくなります。若い方がギラギラしていて、体力も能力も高いのですが、人を率いる機会はどうしても与えられません。まれにそういう方もいますが、必ずしも同期入社の出世頭が偉くなっているわけでもありません。組織マネジメント能力がうまく伸びていかないのかもしれません。

 

話を戻して、ちょうどバブル期の入社の方がいわゆる「お年頃」な年齢で、登用の機会がある方とない方がはっきりする境界線になります。ここで上がらなければ、もうチャンスがない。バブル期入社なので、人は多い。椅子取りゲームの椅子はおおよそ奪われていて、もうあと少ししか残ってなかったり、わざわざ作らなければ用意できない状況です。順番待ちをしていて、残っている椅子があと少ししかない。ポジションを作って、優秀な人を招こうという流れです。

 

確かに、この環境のこの局面で見てみれば、合理的な判断なんだとは思います。ですが、この環境や考え方は果たして適切なのかどうかと問われると、それは疑問に感じます。

 

その方は確かに過去に営業成績を上げ、所属していた組織に貢献してきたのでしょう。報いるべきかといえば、イエスなのですが、例えば経営に必要なスキルや経験が備わっているかと言えば必ずしもそうではありません。そのように育っていない人にお年頃だからとポジションを用意することにはどうしても違和感を感じてしまいます。

 

とは言え、過去からそうしてきたので急には変えれない。端境期なので仕方がない。それはそうなんでしょうが、そういう訓練を受けていない方がマネジメントのポジションに就くには、子会社の面々からすれば理屈も十分ではないでしょう。また、来る方にも訓練の機会があまりに不十分。

 

とはいえ、人事は人事で、決まることに文句を言っても仕方がないし、どなたがどのポジションとなっても、みなさんが成長していく枠組みを設けることが大切なのだと思います。言うのは簡単ですが、満たすのはなかなか難しいことの典型的な例ですね笑

 

ただ、経営者を意図して作っていくことをしていかないと、今後も同じ悪夢が繰り返されることになります。負の連鎖はどこかで断ち切って、前に向かえる環境を整えていくことが大切ですね。