manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

狭い世界の狭間

みなさん、こんにちは。

 

仲を悪くしようと思っているわけではないのに、仲が悪くなる。こんな経験はありませんでしょうか。現場の事業部門とバックオフィスのスタッフ部門のコミュニケーションでよく見かける光景です。

 

現場の皆さんは日々忙しくしています。スタッフ部門も同じように忙しいですが、スタッフ部門の仕事はどうしても自部門で完結しないので、現場部門に協力や作業を要請することになります。逆の場合もありますが、現場部門はスタッフ部門は自分たちを助けるのが仕事だと思っているので、あまり騒ぎにはなりません。

 

身分の上下があるわけではないと私は思っていたのですが、観察しているとどうやら感情のようなものが見えてきます。小さな会社なので、より直接的に見えてきます。スタッフ部門のメンバーの持つ専門性は会社経営の役に立っていても、現場の皆さんには何の価値もありません。

 

本当にそうか?というと、そうではないのですが、「ありがたさ」に直接的に触れる機会があまりないことと、あっても、スタッフ部門は現場の役に立って当たり前でしょと、いう感覚が先立ちます。ただ、意外に現場の方でスタッフ部門に行きたいと声を上げる社員は多いです。

 

逆側のスタッフ部門はどうでしょうか。自分たちの価値は自分たちにしかわからない。この仕事がこなせないと、会社が成り立たない。役員からは、あれをやれ、これをやれと次から次に仕事がやってきます。自分たちの専門用語が通じる世界で育てられ、その世界にずっと住んでいるので、ますます他部門との接点が限定的になります。

 

結果、すこしでもスタッフ部門の領域を越える業務については自分たちの仕事ではないという判断になります。「それは経理の仕事ではありません」「最終判断は現場で」「人事はここまでは準備するが、あとは現場でやってほしい」よく聞く台詞です。

 

双方言い分があります。双方の世界の常識では双方が正しいと思います。ただ、会社経営全体から見るとどうなのかというと、まったくもって両方正しくありません。隙間ができれば作業は終わりません。コミュニケーションが悪ければ、機能不全に陥ります。仲良くなくてよいことなど、ひとつもありません。

 

経営側から望んでいない状態になるのにはいくつか理由があると思います。ただ、その多くは、双方が双方の気持ちになって考えたり、少しでも双方の大変さがわかれば、解決するのではないかと思います。ただ、双方ともに長く同じ世界に浸かっているので、理解できない。理解しようとしない。異動があまりにもないので、想像すらできないのだと思います。なので、想像してみてほしいと言っても、不思議な顔をされるでしょう。異動すれば、解決することでもないでしょうが、あまりに異動がないので、起こっている現象のようにも感じています。

 

スタッフ部門と現場だけではなく、営業と開発部門、幹部と管理職、各々の世界の狭間で起こっていて、このGAPが「意味のある対話」を妨げているのだと思います。こういう世界を変えるための秘策(と言うほどの大したものではありませんが笑)を思いついたので、有効かどうか、さっそく試してみたいと思います。

 

その結果は後日に。うまくいったと、ご紹介できれば、嬉しいのですが、たぶん、そんなにうまくはいかないだろうなぁとも感じています。