manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

自分の耳と目と肌で

みなさん、こんにちは。

 

職位が上になればなるほど、自分の評価についてのいろいろな声が耳に入ってくる機会があると思います。あの人はサラリーマンで日和見主義だ。彼は人の話を最後まで聞かない。彼女はYESばかりで、自分の意見を持ってない。などなど、いろいろ気になるでしょう。

 

シンガポール駐在の頃の話です。駐在のみなさんは、現地のスタッフに比べると、よい場所に住んで高い給料をもらっています。その一方で現地のみなさんからすると、何かめざましい活躍をしているわけでもなく、日本人で固まっているわけですから、いろんな陰口を叩かれることになります。ご多分に漏れず、私にもいろいろな陰口が囁かれていまして、最初の頃はとても気になっていました。また、それがこちらの理解できない言語で話されるので尚のこと気になります。人間ですから、それは仕方のないことです。

 

ただ、不思議なことに、しばらくすると気にならなくなってきます。当初は自分が注目されている、高い給料をもらっているのだから、その分頑張らないとダメだと自分で自分を追い込んで、いわゆる自意識過剰の中二病の状況だったのでしょう。誰か他の人が陰口を言ったり、不満な評価をしていたとしても、その方の脳に手を突っ込んで考え方を変えるなんてことはできません。もしくは、慣れて普通の状態になったのだと思います。

 

さて、そういう経験があるので、今回、着任したタイミングでも、十分に役割を果たせていようが、そうでなかろうが、あまり気にしないでいようと決めていました。また、いろんな批判も第三者経由で耳に入るものはあまり過度に反応してしないように気をつけることにしました。

 

ただ、逆に、直接的に自分に意見してくれる声に対しては、理屈だけではなく、感情でも理解できるように、自分の行動や発言を変えようと思っています。あと、言いやすい雰囲気を作ろうということも工夫しています。自分で直接聞くのか、他人から聞くのかでは、天と地ほどの違いがあり、ある意味では覚悟を持っていってくれています。逆に第三者的経由で聞くことは、飲み屋での憂さ晴らしだったり、その気はなくとも雰囲気に流されての発言で意図や覚悟がそれほどでもなかろうと思います。

 

逆にいうと陰で悪口を言われないのも健全ではありません。そんなパーフェクト超人のような振る舞いや発言ばかりでは逆におかしい。そういえば、シンガポール法人の当時の社長はホットラインに入る日本人社員のクレームを見て、笑いながら、「ようやく彼も1人前に仕事しているって、ことだね」と言っていたことを思い出しました。いずれにしても、自分の耳で言葉を聞き、話す表情を見て、空気を肌で感じ、その言葉に真剣に向き合うべきかを考えて行くべきだと思いました。