manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

本当に磨かれるべきは

みなさん、こんにちは。

 

少し昔のことですが、政策的に立ち上げた会社の組織マネジメントがうまくいっている気がしていない時がありました。安易ではありますが、部門長のみなさんに組織マネジメント力を高めるためのトレーニングをすべきだと、その会社の社長や企画部長と議論をしたことがあります。当時の企画部長から「そんなシニアな人材に投資しても意味がない」と断じられまして、結局実施には至りませんでした。企画部長のご指摘の通り、確かにシニアで、マネジメント能力を高めるための総合的に教育を実施したところで、何か素晴らしい出来事となった気配はありませんが、「実施しない」という判断には少し不満ではありました。当事者ではありませんでしたので、その際は易々と引き下がりましたが。

 

さて、話が変わりまして、今の会社で部長研修をやろう!とみなさんに提案した際のひとりの部長の反応です。「我々に必要ないとは言いませんが、もう一段上の層から実施すべきだ」というものです。おー、言うねぇ。そうかもね。でも、部長達からやりましょうということで、研修を実施したことは少し前にもこのブログにて紹介した通りです。ただ、この言葉はずーっと頭の片隅に残っていました。

 

さて、改めて思うこととしては、会社の上位層であればある程にトレーニングがなされているべきと確信を深めています。トップに近付けば近づくほどに、周囲からの注目度は高くなります。よいことを言えば効きますし、いまいちなことを言えばモチベーションダウンの影響も大きくなるでしょう。

 

ここで最初の話に戻ります。一方で、そういうみなさん程、シニアな感じとなり、トレーニングの機会が与えられません。自ら「トレーニングを受けたいなです」なんて言おうものなら、マネジメント力の不足をさらけ出すような行為と映り、「おいおい、こいつ大丈夫?」と思われるのかもしれません。が、実態としては、マネジメントとして適正があるから選ばれているというよりも、やったことはないけど、こいつなら優秀だし大丈夫だろうという流れの方が強いように思います。何を言いたいかというと、そのポジションに選ばれて、苦労して訓練して初めてそのチカラが身につくということです。

 

これまた昔話ですが、シンガポール赴任時代に、ベトナムの社長が社長室から出てこないということが話題になりました。まぁ、それでも会社はまわっていたのではありますが、当時は正直なところ「ダメだなぁ」としか思いませんでしたが、現地の社員からすれば、なんじゃこりゃ。という感じでしょう。罪深い行為です。ただ、その社長の気持ちもわかります。何段も難しくなっている立場に対して、なんの道具も支援もない。上手くいかなくて、励ましてくれるコーチも同僚もいなければ、部屋に閉じこもってしまっても仕方がないのかもしれません。いずれにしても、一番支援や訓練が必要な方ほど放置されているこの状態を可及的速やかになんとかしたいと思いました。