manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

よい人事と関係性

みなさん、こんにちは。

 

まだ半年近く前ではありますが、来年度に向けた人事異動の議論が始まりつつあります。足りないから人が欲しい、お年頃で順番だから昇進させたい、ということではありませんで、数年先の事業の発展を見据えたよい人事ができるようでありたいと願っています。では、どんな人事がよい人事と言えるのか、少し考えてみたいと思います。

 

今の能力で、十分にこなせるポジションに異動することがよい人事なのか。少し足りないポジショニングに行くのか、大分足りないけど、チャレンジとして行くのか。シチュエーションは色々だと思います。

 

一度、スポーツの世界に目を移して考えてみると、能力のある選手が強いチームに移籍し、必ずフィットしているかというとそうではありません。よくある光景だと思いますが、こういった状況を生み出してしまうのは何かというと、周囲と相性が合う合わないという要因が大きくあると思います。周りと上手にコミュニケーションを取れず、パスをもらえず活躍できないという情景です。

 

仕事の方に目を戻しますと、確かにポジションにおける能力の過不足は重要な要素ではあると思います。ですが、それと同じくらい周囲との相性は大切でしょう。というところで、ポジションと能力だけをみて「彼をあそこに配置しよう」としても、何だかしっくりこない。こうしたことが実際の人事ではよくあります。

 

一度そういう状況に陥ってしまうと成長も何もありません。本来であれば、割と簡単にできるような仕事もできない。組織の役に立っていないことを感じざるを得ません。これは仕事の能力が向上しようが克服できないわけです。手を入れるのは相性、言い換えると関係性です。逆側から見ると、仕事ができないことは異動したばかりであれば仕方ありません。なぜなら異動してきたばかりで状況を深く把握できていればそれは奇跡でしょう。多くの新任の方はほぼ何も知らないところから始まるわけですので、これはある意味では普通の状態です。

 

よい人事に話を戻すと、仕事の面でのストレッチは必要だとして、後者の相性、関係性がよい具合になってはじめて、うまくいったとなります。ですが、この後者を見極めることは実はかなり難しい。ご本人と組織を十分に理解し、関係性まで予測できていることは稀でしょう。ということで、経歴・能力・ポジションでハメてみて、結果うまくいかない人事が量産されてしまうわけであります。ということを嘆きたいが為に書いているわけではありませんで、この相性、関係性が当たることはマレなので、異動後にしっかりとフォローしていくことが大切だということです。こればかりは異動後でないとわからないし、異動後に起こった出来事で決まっていくわけですので。