manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

教育への投資と成長

みなさん、こんにちは。

 

企業経営の観点で教育への投資と言うと、総論は賛成で、予算遂行において厳しい状況になると真っ先に削られてしまう費用と見られていることが多いのではないかと思います。企業という目線で考えるとそうなるのでしょうが、みなさんの子供の育成の目線で見ると変わってくるのではないでしょうか。旅行や洋服、食事などの費用は抑え、教育への投資に多くの資金を回しているご家庭も多いのではと思います。

 

幸いなことに我が家は教育への投資が上手くいったこともあり、子供たちはそれなりに著名な大学や高校に進学しています。ですが、これは投資したから、そうなったということでは必ずしもないと思います。必要条件ではありますが、十分条件としては、投資を受ける子供達が頑張って自分の知恵を磨き、知識を習得することが大切です。さらに加えると目指す目標の高さがあります。十分に投資し、十分に学習意欲があったとしても、目指す目標が低ければ、その高さに満足してしまいます。

 

企業の教育への投資に話を戻しましょう。今年度は予算遂行上も問題なく、予定していた研修を実施したとしましょう。研修講師の巧拙で、研修そのものが盛り上がるかどうかはありますが、多くの企業経営者のみなさんはその成果にはご満足されていないのではないかと思います。教育担当が一生懸命に探してきたわけですから、教育の質はよいとしましょう。また、受講するみなさんも、仕事として研修受講しているわけですから遊びで受けているわけではないでしょう。では、どうしてそのような成果になってしまうのか。

 

とある研修でメンター役となりまして、数ヶ月、とある受講者の研修を伴走していました。先日、メンタリングの最終回として、その方(女性)と会話していたところ、ポロポロッと泣き出してしまい、涙が止まらなくなりました。何も私が厳しい言葉をかけて、悔しくて泣いたということではありません。その方が本当に一生懸命に取り組み、自分がわからないことやできないことに対しても一生懸命に考え、乗り越えようと努力し、もがいたプロセスとアウトプットに感激した結果としての涙だったのだと思います。

 

前置きが長くなってしまいましたが、研修においてこのような高い目標設定と過去の自分を超えるようなチャレンジがあったのかどうかは、研修の成果をよりよいものにするには必須です。ですが、このように自らの心をセットすることは本当に難しいと思います。他者の心に手を突っ込んで、研修に対する向かい方をコントロールするのは至難の技でしょう。

 

確かに過去、色々な研修を受講してきましたが、これはよかったなぁと思う研修は講師の熱と受講者の熱が高かったことに加えて、やはり向かう目標を高くセットできていたように思います。身銭を切っているのだから、一つでも成長しよう。高い能力の受講生と一緒に学ぶのだから、彼らと一緒により高いところに行こう。こうした心のあり様を持たせることができ、それを持続させることができれば、冒頭のような「イマイチ」な成果の研修は避けられるのかもしれません。まぁ、逆に言うと、これらが難しいので、成果が「イマイチ」となり、費用削減の筆頭となってしまうのでしょうが…。