manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

虚像と実像

みなさん、こんにちは。

 

オリンピックのサッカー日本代表の試合を観ています。決勝トーナメントまでは三連勝、昨日のニュージーランド戦は苦しみながらも、PK戦を競り勝ちました。準決勝のスペイン戦も楽しみですね。

 

ということで、時節柄、オリンピックについて思うところがありました。子供の頃、テレビでオリンピックを観て、アスリートの頂点はここなのね、すごいなぁと思っていたのですが、よくよく考えてみますと、例えば、サッカーならJFAFIFAだったり、野球ならメジャーリーグだったりと競技を主催している団体がいますね。メディアでもご覧にになられた方がいらっしゃるかもしれませんが、サッカーの主催団体とオリンピックの主催団体の微妙な関係もあり、23歳以下という年齢制限があります(今年は1年延びたので24歳以下ですが)。フランス代表などは世代のトップ選手を呼べなかったということもあるそうです。ラグビーは何故か7人制。

 

ということで、よくよく考えてみると、オリンピックが世界ナンバーワンのアスリートを決める大会かどうかというと、必ずしもそうではなく、サッカーであればW杯の方が栄誉だったりします。主催団体が主張し、メディアが盛り上げることで、この世界ナンバーワンを決める大会だという虚像を実像のように見せているわけであります。まぁ、ビジネスですね。

 

さて、ビジネスの世界に目を向けると、企業運営に関してもこの虚像と実像の関係はとても大切です。その企業で働く従業員や幹部の皆さんがこの虚像にどこまで惹きつけられて、それを実像に持っていけるか。トップはビジョンを示して、それを実像に近づけるための施策を講じたり、説明・説得によって働きかけ、周囲を束ね、動かしていくことができるかどうかは企業経営者の腕の見せ所のように思います。

 

このリーダーと共に歩んだ先に、自分たちが豊かになり、成長できる。そのような世界は実現できるかもしれませんし、叶わないかもしれません。ですが、もっともらしい、確からしいと感じさせるか、嘘くさい、できないかなと思わせるかどうかはとても重要なことだったりします。さて、オリンピックの話に戻すと、主催団体がどうであれ、参加しているアスリートの皆さんは真剣に世界ナンバーワンを決める場と信じていて、そこでのナンバーワンを目指しています。この状況がリアルさを高め、名実共に世界一のスポーツ大会となっているのだと思いました。ごちゃごちゃ書きましたが、ビジネスであろうが、虚像であろうが実像であろうが、観る人が感動して、エネルギーをもらえれば、それはそれで素晴らしいことでしょう。