manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

正論と実際

みなさん、こんにちは。

 

唐突ですが、みなさんの周りは正論を大切にする職場でしょうか。経営企画部のような部門はそんな職場なんでしょうね。今の職場はどちらかというと、正論はあまり役に立たないかもしれません。

 

最近あった出来事です。賞与の査定の話の中で、こんな話が出ました。業績評価なんだから、前期の業績だけで決めるべきだよね。他の話を混ぜちゃダメだよねと。新任の役員の方のご発言です。はい。確かにそれは正しい。正論です。

 

ただ、そこで思考を止めてしまって本当にそれでよいのかというと私はそうではないと思います。そもそも設定された目標は平等かと言えば、そうではないでしょう。会社が不安定な時期に、業績以外のところで少し頑張ってくれた人たちもいます。

 

実際の判断は、正論だけで決まることはありませんし、正しい答えを選んだつもりでも、間違った結果に終わってしまう事もあります。実際には、正しい主張の方が毒だったり、受け入れられなかったりもします。

 

ただ、悩ましいのは、正論は正しくて、力があるということです。正論を述べたところで、述べた人は満足して、聞いた人はそれが正しいので、そうしようと思い、思考が止まってしまいます。でも、そこで正論を軸に物事が決定したとしても、周りが力を貸してくれなければ、何も動きがなく、決まってないかのごとく日々は過ぎて行きます。

 

我々は正論を正しく使う必要があります。過去からの経緯や、なんとなくこちらの方がよかろう、と漫然と判断している際には、正論をもって揺さぶってみるのも大切です。これは有効でしょう。

 

ただ、人を納得させる場合は、正論はむしろ逆効果になる場合もあります。そんなことは君に言われなくともわかっとるよと。逆に動かしたい際に正論をぶつけてみることが有効に作用するかもしれません。

 

「正論」と書くと、何やら絶対的なもののように感じますが、実際には、いくつかの論のうちの1つくらいなのでしょう。我々の組織の能力が高く、お金もふんだんにあり、競合に対して絶対的な強さがある場合は正論により、より強化される方向に進むのかもしれません。

 

我々は正論と「身の丈にあった論」を使いこなし、実際の判断をしていかなければいけないのでしょう。

 

これは、組織運営に限らずで、進路や恋愛に置き換えてみればわからやすいかもしれません。東大に行きたくても、富と実力とよい先生に出会わないといけません。恋愛なんて、めぐりあわせでしょうから、もっと現実的なのでしょう笑