manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

監督と選手

みなさん、こんにちわ。

 

会社には人事制度があると思います。みなさんにとって、人事制度は身近なものでしょうか。私にとって、これまでは身近な存在ではありませんでした笑。ですが、いまの会社で人事制度の検討に関わることになり、一気に身近なものになりした。

 

制度そのものの詳細に触れることはできませんが、検討を通じて感じたことがいくつかありますので、可能な範囲で取り上げてみたいと思います。

 

これまでの私の常識で言うと、人事制度の検討に人事部以外の人間が関わることがありませんでした。ですが、伴走をお願いした外部の人事コンサルの方から「現場の方と議論する機会を設けるべき」と検討初期にアドバイスをいただきました。

 

これまでの私の常識の外のことですが、根が素直なもので笑、そう言うならやってみましょう。議論の場を設けました。

 

結果から言うと、皆さんの発言が検討内容そのものの充実に意味があったかと言うと、無かったと思います。みなさん人事の仕組みにそれほど明るくないこともあり、びっくりするような斬新な意見は出ては来ませんでした。それはそうでしょうね。

 

ですが、参加してもらうことに意味はあったと感じています。そのコンサルタントの方にいただいた導入の言葉がとてもよかったのです。「人事制度は現場のみなさんに運用してもらって始めて活きるものです」と。

 

確かに制度を運用するのは現場のみなさんです。現場のみなさんが人事制度について、どの程度の理解があるのか。人が人を評価すること、育成することに興味があるのかないのか。そもそもちゃんと部下を観てるのか。人を厳しく評価する傾向にあるのか、あまく評価する傾向にあるのか。最近、1on1が流行ってますが、あの手のものは上司にそれなりの力が無ければ、むしろモチベーションダウンにつながるでしょう。

 

例えて言うと、スポーツ(野球でもサッカーでも何でもよいです)で監督が選手をどのように評価し、起用しているのか、チームを運営しているのかに似ているように感じます。監督には構想があります。こんなチームを作りたい。その構想を実現するために、練習や試合を観察しながら、選手を起用します。

 

監督に構想がなく(もしくは、構想があっても選手に伝えられず)、練習や試合も見ずにお気に入りで選手を起用すれば、選手のモチベーションは大きく下がるでしょう。構想があっても、選手に伝わっていないこともあるかもしれません。ですが、やはり監督は絶対的で、選手の評価・起用に関する権力があります。体力・フィジカルを重視するチーム作りもあれば、テクニックが必須な戦術もあるでしょう。

 

監督を上司に、選手を部下に置き換えてみると、職場で同様のことが起こっています。そもそも部下を見ているのか。チームをこうしたいという構想を示して、理解してもらっているのか。そもそも評価・登用はこういう構造であることを理解しているのか、いないのか。

 

現場の方に人事制度の議論に入っていただくことで、この会社で上記がどのようになされているのかがぼんやりと分かってきました。

 

この「ぼんやりとわかった」ことの上に、作戦を練っていくわけですが、ここで気になることが出てきます。冒頭、私の常識でこの手の検討は人事部だけで実施すると書きました。ということは、上記のような感覚を得ずに作った。

 

うーん、それはどうなんだろう。だとすると、私のこれまでの常識が間違っていたということかもしれませんね。と、ここまで書いて、もしかすると人事制度だけではなく、事業計画や戦略立案などの他の物事も同じかもしれないなと、感じてしまいました。