manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

意図せざるすれ違い

みなさん、こんにちは。

 

しばらく前に退職したプロパーの幹部の話になりました。聞くとどうやら辞めるに至る結論を下す事になる最後のスイッチを押したのは私と言うことでした。罪作りなことなのですが、私には全くその認識がなく、正直に驚きました。ですが、確かにやめる前の会話はかなりトゲトゲした様子で、「感じ悪いなぁ」と思ったことを思い出しました。

 

一つ一つは些細な意見の違いで、それが積もりに積もって、コップの水が溢れてしまったと言うことなのですが、そこに至るまでの経緯が大切だと思います。深く聞いて行くとヒントがいくつか出てきます。重要な情報が入ってこない。自分たちの知らないところで、物事が決まっている。と言うようなことが聞こえてきました。

 

当時の情景を思い浮かべると、大企業から移って来たばかりの私は大企業でのお作法で検討を進めています。もちろん、オーナーの社長にはご意向は都度確認するし、現場の意見は聞くものの、「ここは大切」と言うところの情報は機微なこともあり、当然、現場の皆さんにお伺いを立てることなく進めていました。よい/悪いではなく、そういうものだと思っていたわけです。

 

一方、彼ら側からすれば、いやいやいや、自分たちが会社をここまで大きくしたのだから、なぜ、そのようなことが自分たちの意見を聞かずに決まっていくのかが理解できないと言うところでしょう。ただ、こちらもそんなに無作法ではなく、意見を聞く機会は設け、意見を聞いたわけですが、そういう会社機構を変更するところの知識も経験もなく、適切なコメントには捉えられず、そのように扱ったのだとも思います。

 

あと、思い返せば、こちらから積極的にコンタクトをしたかと言うとそうでもありませんでした。この点についても、職位としては私の方が上なので、用があれば、向こうから来るのが筋だろうという気持ちもあったように思います。当然、会話が少なければ、関係性の質もよくならず、加えて言うと、意見やその裏にある考え方もほとんど理解できていなかったように思います。会社のためを思えば、安っぽいプライドなど捨てて、足繁く通いKYな感じでフラットにコミュニケーションすれば見えてきたこともきっと沢山あったように思います。ですが、後悔先に立たずで、次に活かすしかありません。

 

一方で、プロパー幹部の方も適切な訓練や指導を受けずに高いポジションに上がってきていて、会社の機構運営に対する常識のようなことも理解せずに、自分たちに聞きに来ないで勝手に決めるあいつらが悪いと言うところもやはり適切ではありません。マネジメントの階層を上がるタイミングで上司からの適切な指導とトレーニングを怠った結果、当然の帰結として起こった出来事だったのかもしれません。ある意味では「悲劇」ですので、繰り返さぬよう、よーく、対策したいと思いました。意図せざるすれ違いは起こるべくして、起こったということだったのでしょう。