manaou's note

後で読みたいと思うメモをノートに

中小企業のオヤジ達

みなさん、こんにちは。

 

スズキの鈴木修さんの著書で「俺は、中小企業のおやじ」という本を読んだことがあります。あまり詳細に内容を覚えていないのですが、インドに工場を作った際に、カースト制度にどう向き合ったかのお話が記憶に残っています。

 

話が少し変わりまして、「JAL再生」を読んだ際に、京セラ創業者の稲盛さんがJALの再生に関わられた際、ワイガヤを通じて現場に入り込んだ話が印象的でした。そして、その流れで、前職の経営企画時代に「アメーバ経営」のコンサルタントの方に、「どのようにしてアメーバ経営の考え方をJALに導入していったか」を伺いました。

 

とても鮮明に記憶に残っている出来事で、このコンサルタントの方の質問での受け答えがあります。質問は「アメーバで、小さな組織を損益の管理単位にすれば、部門ごとに利益の奪い合いが起こり、部分最適が起こるのではなかろうか?どう克服したのか?」でした。これを聞いたコンサルタントの方が真っ赤な顔をして怒りまして、「そんな考えだからダメなんだぁ」と。アメーバの極意は管理のあり方ではなく、周りが協調していく風土が先にあり、その上にアメーバ経営があるから有効であって、云々、、と語り尽くしました。ですが、話を聞く周りのオーディエンスはキョトンという感じ。恥ずかしながら私もそのキョトンとした聴衆のひとりでした笑

 

さて、今回も前置きが長いですね笑。スズキのインドのカースト制度の話とJALのワイガヤの話とアメーバ経営コンサルタントの話に関連することがあります。それは「現場」がどういう状態で、そこに経営がどう関わっていっていくかということです。

 

鈴木修さんは工場の現場に入り込み、現場のメンバーと語らい、工場の運営と関係のない枠組みのカースト制度を廃して、現場の心を掴みます。稲盛さんもワイガヤを通じて、現場の実態を知り、気持ちを掴み、後継者もその場でよいことを言うヤツをみつけます。そして、現場が熱くなり自分たちの経営実態を知るツールとしてのアメーバ経営の枠組みがあるわけです。

 

こんな素晴らしいコンサルタントの話を聞いてキョトンとしてる場合じゃぁないだろうと当時の自分に突っ込みたいところですが、わからなかったのは仕方ありません。だって、現場をマネジメントしたことがないので腑に落ちてわかるわけがありません。

 

ここでの肝は、現場と信頼関係を構築できて、その上で経営の施策を進めていかなければ全く意味がないということです。さて、昔、いろいろ取り組んできた施策の多くが、どうにもこの順番が違うものが多かったように感じてしまいます。うーん、反省しかありませんね。

 

ちなみに京セラのコンピテンシーに「渦の中心となれるか」という行動があるそうで、なかなかよいなと思いつつ、我々にはハードルが高いなぁ、ともう一方で思ったりします笑